サニー・チリングワース
「サニー・ソロ〜美しきハワイアン・ギターの調べ〜」
ハワイアン・スラック・キー・ギター・マスターズ・シリーズ (3)
スラック・キー・ギターの名手ふたりが(もう1人はレイ・カーネ)ハワイ音楽の本当のよさを発揮した秀作を作ってくれた。
(1994年8月号のミュージックマガジン、中村とうよう氏のレビューから冒頭の3行を引用させていただきました。なお、本作は10点満点の評価でした)
ピアニストとして日本でも人気があるジョージ・ウィンストンのプロデュースによるアルバムです。本作のギタリスト、サニー・チリングワースはハワイを代表するスラック・キー・ギタリスト(弦を緩めた、オープン・チューニングによる、ハワイ独特のギター奏法がスラック・キー・ギター奏法です)であり、ハワイ音楽伝説の巨人、ギャビー・パヒヌイとの共演でも知られています。
サニーのギタースタイルはパニオロ(ハワイアン・カウボーイ)スタイルとも呼ばれており、スラック・キー・ギターの奏法を最初に生み出したとも言われる、ハワイ島のカウボーイ達の演奏スタイルとスピリットを今に受け継いでいます。
1949年のデビュー以来、多くのミュージシャンと共演し、30枚以上のアルバムをリリースして来ました。その長いキャリアの中で、本作はまさに決定的名盤であり、美しいギターの響きと、優しいボーカルはまさにハワイのスピリットそのものです。さらにカントリー&ウェスタン、メキシコ音楽、ラグタイム、ブルース、ジャズなどの多彩な音楽要素が本作を彩り豊かなものにしています。
頬を撫でる穏やかな風の様なギターと声が、心に深く染み渡る味わい深い作品です。
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全14曲収録(収録時間 67:15)
*印はボーカル曲、それ以外はインストゥルメンタル曲です。
1932年7月14日生まれ。
1949年のデビュー以来、現在に至るまで、ハワイアン・ミュージック史上最も優れ、影響力を持つスラック・キー・ギタリストの一人として活躍して来ました。自身のルーツでもあるポルトガルのファド、そしてプエルトリコのカチカチ、メキシコ音楽、ラグ・タイム、ブルース、ジャズなど多彩な音楽要素を取り入れ、それをハワイ音楽とミックスし、サニー独自のスタイルとして確立しました。ギャビー・パヒヌイほか多くのミュージシャンと共演し、30枚を越えるアルバムやシングルを録音しています。
ハワイ音楽の宝と言えるミュージシャンの一人です。