登川誠仁
「STAND!」
映画「ナビィの恋」で一躍脚光を浴びた登川誠仁が放つ、1年2ヶ月ぶりのオリジナル・アルバム。タイトル「STAND!」が伝えるように、本作は70歳を越えた登川にしか出せない、滋味溢れる歌と演奏が見事に立ち現れている。
前作では、ソウル・フラワー・ユニオンのゲスト参加が話題を呼んだが、本作ではM1に自身の孫や弟子の仲村奈月、M4に5名の弟子と琴が参加している以外は、登川のソロ・ワークと、弟子の金城みゆきとの掛け合いで構成されている。
歌いたい唄をできる限り、裸に近い形で収録した本作は、登川の本質を最も良く伝える作新であり、映画、CM出演等で活躍が注目を集める中、まぎれもない素晴しい唄者である事を、改めて認識できる作品となっている。
「セイ小さん(誠仁さん)、あなたの唄はウチナーの宝です。」
~平良とみ(おばあ)~
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1932年兵庫県尼崎市に生まれ、本島石川市東恩納に育つ。少年時代から音楽~芸能の才に長け、親に隠れながら歌や三線を独学した。16歳で当時の主要劇団の一つであった松劇団へ地謡の見習いとして加わり、その後珊瑚座などの人気劇団で修業に励んだ。1957年、小浜守栄、喜納昌永らと共に琉球民謡協会を設立する。同年、神童と謳われた12歳の少年、知名定男が登川に弟子入りする。1970年声楽譜付の楽譜=工工四である民謡端節舞踊曲工工四を発表する。1998年、琉球民謡協会名誉会長となる。
1999年、準主役として登場した映画「ナビィの恋」が沖縄映画史上ダントツの人気をさらった。2002年には映画「ホテルハイビスカス」に出演。2004年には弟子の知名定男と大阪ドームで共演する。2008年、オリジナルソロアルバムとして約6年振りの作品「酔虎自在」をリリース。2010年にはアルバム「歌ぬ泉」を、2011年には2枚組ライブアルバム「登川誠仁ライブ!~Just One Night at CAY 2010.8.29~」をリリース。2012年には大城美佐子との共演作「デュエット」をリリース。2013年3月に死去。
主な受賞歴:琉球民謡協会第一回功労賞。沖縄県指定無形文化財に認定。