ソウル・フラワー・ユニオン
「ハイ・タイド・アンド・ムーンライト・バッシュ・ ベストライブ1999」
Soul Flower Union "High Tide And Moonlight Bash"
ニューエスト・モデル、メスカリン・ドライブ時代を振り返っても、ライブ・アルバムのリリースは一度もありませんでした。まさに待望の1枚と言えるでしょう。しかも収録曲はニューエスト時代から代表曲2曲、メスカリン時代から1曲、そしてソウシャリスト・エスケイプアルバム収録曲を含む、ソウル・フラワー・ユニオン代表曲のオンパレード。併せて、アイルランド・ミュージックのドン、ド-ナル・ラニ-を加えての 「満月の夕」を収録しました。
「雑種天国」から9分を超える大作「もののけと遊ぶ庭」までライブバンド、ソウル・フラワー・ユニオンの真骨頂を見せた一枚。
満潮、そして月光の騒乱
かねてからソウル・フラワー・ユニオン(SFU)の実況録音盤には興味があった。“真打ち”はそれしかないのではあるまいか、と。
今作はこの一年間のベスト・テイク集であり、また、“本気”という意味で〈ウインズ・フェアグランド〉に続くSFUのニュー・アルバムだ(第一期SFUの集大成とも言える)。
現在、マスタリングを終えて、静かな喜びと驚きがある。間違いなく、今作はSFUの現時点での最高傑作であり、と同時に、真夜中の高速をカーステ大音量でブッ飛ばせる実にアニマルなR&Rレコードでもある(阪神高速で俺自身が実証済み。イカス!)。
サニーデイ・サービスの曽我部君が「僕らが日本で一番いい曲を書く」というようなことを言っていた。特に異論は無いが、その発言は彼がSFUの存在を忘れていた時のものだろう。
このアルバムには、音楽を愛して止まない極道者達の、“瞬間”と“連続”と“愛”が詰まっている。スイング・オーバー・ニッポン!!
P.S. このライブ(生きる)アルバムを“やり残したまま旅立たなくてはならなかったすべての者達”に捧ぐ。
──中川敬
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