ひがけい子
「テンミカチ ドンミカチ ヒヤミカチ」
夢の共演盤!
ゲストに前川守賢、田場盛信、金城恵子、普久原千津子(でいご娘)から、若手注目株の宜寿次 光、松原忠之、伊藤幸太。さらに沖縄・組踊界のホープ、玉城流三代目家元 玉城盛義を迎えた、注目作!
4歳からステージに立ち、太鼓を叩き始め、1964年に4姉妹による沖縄民謡グループ「でいご娘」を結成。現在は沖縄を代表する太鼓奏者として活躍しながら、後進の指導にも携わっている、ひがけい子のリーダーアルバムです。本作はひがの太鼓のみならず、歌・三線にもフォーカスを当てた、演者としてのひがの魅力を余すことなく伝えます。
太鼓奏者と言えば男性のイメージがありますが、沖縄は元々、母系社会であり、女性が祭祀の中心に位置し、歌や踊りなどに携わって来ました。従って、沖縄では女性が太鼓を叩く事もまた自然と言えます。
ひがが沖縄の太鼓をより深く追求する切っ掛けとなったのは、1980年後半から90年代に掛けて、沖縄に於ける「和太鼓ブーム」があります。そのブームに刺激を受けると同時に、沖縄の太鼓との違いにも気付き、その違いが何なのか追求し、表現することを考えました。
ひがは沖縄の太鼓について「歌・三線の伴奏である太鼓は、脇役でありながらも主役にもなり得ます。沖縄民謡のアクセントは、裏に拍子が入り、踊り出したくなるようなリズムを繰り出すのが、沖縄の太鼓です。」と述べています。
本作では、ひが表現したかった太鼓を聴く事が出来ます。また従来、沖縄民謡のアルバムは唄者と呼ばれる、歌と三線を奏でる演者が中心になったアルバムが多くを占め、太鼓奏者の思いが反映されたアルバムリリースはほとんどありませんでした。
本作には、沖縄民謡界のベテランである前川守賢、田場盛信、金城恵子から、「でいご娘」のリード三線奏者であった普久原千津子、組踊界のホープ、玉城流三代目家元 玉城盛義。若手注目株、宮古民謡の若きホープ松原忠之、八重山民謡界を代表する唄者の大工哲弘より薫陶を受けた伊藤幸太、そして宜寿次(ギスジ)光まで、多彩な演者が、ひがの太鼓、歌、三線と共演しました。ひがは「沖縄の太鼓の魅力を伝えながら、古くから困難な時代、時節にも常に寄り添い、人々を励まして来た島唄の魅力も伝える、素晴らしい作品になりました。」と述べています。
本作はひがとさまざまな演者とのデュエットアルバムであり、豊かなハーモニーが奏でられる、ひがけい子だから作り得たアルバムと言えます。
また、もう一つの注目は、今作の為に、知名定男氏が書き下ろした新曲です。ひがの太鼓を鼓動に例え、「鼓動よ強く鳴り響け 祈りと願い」と歌われています。アレンジに関する指定もあり、この曲のみ、プログラミングのリズムと、ひがの太鼓で構成されています。
過去から、現在、そして未来へと続く、力強き太鼓のリズム。復帰50周年を踏まえ、さらに躍動する、ウチナーからの鼓動が伝わって来ます。
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沖縄を代表する島太鼓奏者。沖縄本島、読谷村の生まれ。
初ステージは4歳の時。また太鼓も4歳から叩き始める。
1964年に姉妹民謡グループ「でいご娘」を結成。
1990年代には、沖縄の太鼓を追求、表現するため、創作太鼓「島太鼓」を結成し、出身地の読谷村に太鼓道場を開く。
現在、創作太鼓グループ「シュビーズ」を主宰。
また、島太鼓のみならず、歌・三線もこなすマルチ・プレイヤー。
知名定男、キロロ、小室哲哉などの楽曲にも参加。また、ソロの歌手、太鼓奏者として、数多くのレコーディングやライブに参加。
2021年12月には、普久原恒勇 作曲活動60周年記念 民俗音楽「史曲・尚円」に参加。
ラジオ沖縄では、パーソナリティも担当している。
・沖縄タイムス芸術選賞琉球古典音楽「胡弓」最高賞受賞
・沖縄タイムス芸術選賞琉球古典舞踊最高賞受賞
・沖縄国際大学校友会評議委員 文化芸能部副部長
・第一回東京国際和太鼓コンテスト「審査委員特別賞受賞」
2021年12月17〜19日 宜野湾市・スタジオGにて録音
エンジニア:比嘉康晶
2021年12月23、24日、2022年1月7、12日 studio Chatriにてミックスとマスタリング
ミックスエンジニア:飯塚晃弘、田中三一 マスタリング:田中三一