「アロハ・オエ」を始め、数多くの名曲を手掛けた、
ハワイ王国最後の女王、リリウオカラニ。
選ばれた珠玉の名曲を、美しいギターで奏でた感動作!
- ジョージ・ウィンストン プロデュース作品
- 2002年度作品
- 2014年度最新マスター音源使用
- 日本初CD化
- オリジナル・ライナーノートと対訳(アルバム解説と曲解説)
- 今井栄一氏による書き下ろしライナーノート
- 全曲ギター・チューニングを記載
「オジー・コタニのギタリストとしての素晴らしい能力は、女王の作品の中にある深い魂を引き出すことにある」
──ジョージ・ウィンストン
■本作について
歴史に翻弄され、幾多の悲しい出来事を経験しながらも、志高く、常にハワイを愛して止まなかった女王。本作は女王が残した150曲あまりの作品から、13曲をセレクトし、構想5年をかけて制作されたアルバムです。
ハワイの人々が深く敬愛しているリリウオカラニ女王(1838〜1917)。彼女の残した音楽遺産は絶えることなく愛され、多くのミュージシャンによってカヴァーされています。本作はプロデューサーのジョージ・ウインストンからの提案を受けて、5年の制作期間を掛けて完成しました。収録曲はハワイ音楽を代表する名曲「アロハ・オエ」を始め、「パウアヒ・オ・カラニ」など、美しく気品のある曲ばかりです。
各楽曲はスラック・キー・ギターの為に書かれた曲ではありませんが、オジー・コタニのアレンジと演奏により、あたかも元々ギター用の曲として書かれたかの様な仕上がりとなりました。
ハワイの歴史上、最も重要な人物の一人であり、音楽面に於いても大きな足跡を残したリリウオカラニ女王。その功績を伝える貴重な作品であると共に、オジー・コタニにとっても後生に残る代表作となった作品です。
なお、ケオラ・ビーマーは女王の作品についてこう語っています。
「女王の作品には特別のアロハを感じている。彼女は自らの悲しみに包まれた想いや優しさから音楽を作った。」
そして本作の主役であるオジー・コタニは
「このアルバムは女王を讃えたいと思う一個人としての試みだ。リリウオカラニ女王の思い出と音楽が永遠に生き続け、愛され続けてほしい」と語っています。
■収録曲
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- 1. He ‘Ai Na Kalani ヘ・アイ・ナ・カラニ
- この曲にはハワイの王室で伝統的に供される食べ物と食事にまつわる行事の事が描写されています。オジーの陽気なギターが聴き所です。
- 2. Pauahi ‘O Kalani パウアヒ・オ・カラニ
- 情感豊かなギターと優雅なメロディーが素晴らしいこの曲は、カメハメハ一世のひ孫でリリウオカラニ女王の妹である、 バーニス・パウアヒ・ビショップ王女を讃えています。
- 3. Ka ‘Ōiwa Nani カ・オイヴィ・ナニ
- この曲も非常に情感豊かなギターが印象的です。1886年作の美しいラブ・ソングです。
- 4. Penei Nō (Keolaokalani) ペネイ・ノ(ケオラオカラニ)
- この曲はバーニス・パウアヒ・ビショップ王女のハナイ(養子)に捧げられたと言われています。ゆったりとした スウィング・テンポのギターが印象的です。
- 5. Liliko‘i リリコイ
- 1878年に作られたこの美しいワルツは、森の見事な美しさを描いた曲です。とても美しく、情感豊かなギターです。
- 6. Moanalua モアナルア
- 1864年頃に作曲されたこの曲は、モアナルアへの旅の様子を描写しています。ギターの演奏も、陽気な旅の道行きを 表現しているかの様です。
- 7. Medley : メドレー
- Pauoakalani パオアカラニ / Ku‘u Pua I Paoakalani クウ・プア・イ・パオアカラニ
ワイキキのハモハモにある女王の生家のために書かれた2曲によるメドレー。ナイロン弦のギターの深く味わいのある 演奏が印象的です。
- 8. Puna Paia ‘A‘ala プナ・パイア・アアラ
- 1868年作曲のこの曲は、女王が作った最も有名なワルツの1曲です。ハワイ島のプナ地区に伝わる有名なフラの森を テーマにしたラブ・ソングです。ナイロン弦のギターの響きが曲調に大変マッチしています。
- 9. Ka Hanu O Evalina カ・ハヌ・オ・エヴァリナ
- この曲は女王とその兄であるカラカウア王、2人の共通の友人であるイヴリン・タウンゼント・ウィルスンを讃えた曲で す。爪弾かれるアルペジオのフレーズが印象的です。
- 10. Ahe Lau Makani アヘ・ラウ・マカニ
- 大変美しいメロディーを持つこの曲は1868年に作られたラブ・ソングです。少し速めのワルツとして演奏されています。 オジーの生命力溢れるギターが素晴らしい。
- 11. Ka Wai ‘Apo Lani カ・ワイ・アポ・ラニ
- 1896年に作曲されたこの曲は、ハワイ王室の祖先と自らの統治権への誇りを力強く宣言しています。大変優雅な演奏 です。
- 12. Aloha ‘Oe アロハ・オエ
- 世界で最も知られているハワイアン・ソングであるこの曲は、1877年から1878年に作られたラブ・ソングです。オジー の6分を越える情感豊かな演奏が大変印象に残ります。
- 13. The Queen’s Prayer (Ke Aloha O Ka Haku) ザ・クイーンズ・プレヤー(ケ・アロハ・オ・カ・ハク)
- 女王が幽閉される直前の1893年3月に作曲されたこの曲の副題“ケ・アロハ・オ・カ・ハク”は「主のご慈悲」という意味 になります。ハワイ王国が存立の危機に瀕した時期に、神の支えを求めた力強い作品です。
オジー・コタニ プロフィール
1956年、ホノルルのパウオア地区生まれ。小学校4年生の時にウクレレを学ぶ。高校時代にハワイを代表するスラック・キー・ギタリストであるケオラ・ビーマーのアルバムを聴き、感銘を受ける。1975年ハワイ大学でスラック・キー・ギターのクラスを受講。1976年伝説のギタリスト、サニー・チリングワースに師事する。1988年ファースト・アルバムをレコーディング。また1986年からハワイ大学でスラック・キー・ギターを教える。1995年セカンド・アルバムにあたる「カニ・キーホーアル〜ハワイ、優しき心のギター〜」をリリース。2002年には5年の制作期間を掛けて「アロハ・オエ」の作者で知られるリリウオカラニ女王の作品を集めたアルバムをリリースし、高い評価を得る。1996年にレイ・カーネと共に来日。現在もCD制作、ライブ、スラック・キー・ギター教則用DVDや書籍、そして後進の指導などを精力的に続けている。