フランスと日本を代表するアコーディオン奏者による素晴らしいデュオ作品!
名アコーディオン奏者のジャン・コルティとラウル・バルボサがゲストで参加!
フランス発アコーディオンアルバムの注目作!
■本作について
ダニエル・コランを敬愛して止まない桑山哲也からのリクエストにより実現したアルバムです。本作の様にフランスと日本のアコーディオン奏者が共演したアルバムは初めてです。
ダニエル・コランと桑山哲也の出会いは1994年の4月に遡ります。「雪村いずみ ミュゼットを歌う」と言うコンサートのためにコランと、本作に参加しているラウル・バルボサが来日しました。その時のオフステージで2人は出会いました。
その後も2006年のダニエル・コランのコンサートに桑山哲也がゲスト出演する等、交流は続きます。
2011年、ダニエル・コランの日本さよなら公演が行われました。その公演が終了した後、今作の制作に関する打ち合わせが行われました。
レコーディングは2012年2月16日から、パリ左岸のサン=ジェルマン=デ=プレにある、アコースティ・スタジオにてスタートしました。
1曲目のミュゼットの名曲「ナニー」のコラン、桑山、そしてゲストのジャン・コルティ。3名のアコーディオン奏者の生き生きとした演奏(ワンテイクで録音が終わりました。まさにライブ録音のような雰囲気です)からアルバムが始まります。2曲目「レカード・ボサノバ」の軽快なサンバのリズム、大ヒット曲の「セ・シ・ボン」、「ハーモニカおじさん」の愛称で親しまれているトゥーツ・シールマンス作曲の「ブルー・セット」など、多彩なナンバーを、コランと桑山の息の合った演奏で大変魅力的に仕上げています。
ダニエル・コラン70歳、桑山哲也40歳。年齢も出身も違う2人が愛すべきアコーディオンを通して作り上げた、素敵なハーモニーをお楽しみ下さい。
■収録曲
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全14曲 (49:24)
- 1. Nany (ナニー)
- 作曲:Joseph Colombo/Accordion: Tetsuya KUWAYAMA, Jean CORTI, Daniel COLIN/Guitar: Dominique CRAVIC/Bass: Laurent LARCHER
この曲は作曲者のジョセフ・コロンボが、本曲にゲスト参加したアコーディオン奏者のジャン・コルティ(1929年生まれ)にプレゼントした曲です。
- 2. Loin de toi (レカード・ボサノバ)
- 作曲:Dijalma Ferreira/Accordion: Tetsuya KUWAYAMA/Accordion, bandoneon: Daniel COLIN/Guitar: Dominique CRAVIC/Bass: Laurent LARCHER /Drums: Jean-Michel DAVIS
日本でも「レカード・ボサノバ」または「ザ・ギフト」として知られる、ジャズのスタンダード曲です。ピエール・バルーがフランス語で歌詞をつけています。
- 3. C'est si bon (セ・シ・ボン)
- 作曲:Henri Betti/Accordion: Tetsuya KUWAYAMA, Daniel COLIN/Guitar: Dominique CRAVIC/Piano: Gregory VEUX/Bass: Laurent LARCHER /Chorus: Claire ELZIERE, Tania ZOPPI, Daniel COLIN, Dominique CRAVIC, Laurent LARCHER, Gregory VEUX
1947年作の世界的大ヒット曲です。ルイ・アームストロングのカヴァーでも有名です。
- 4. Le dernier musette (最後のミュゼット)
- 作曲:PF(Les Primitifs du Futur)/Accordion: Tetsuya KUWAYAMA, Daniel COLIN/Guitar: Dominique CRAVIC/Vibraphone: Jean-Michel DAVIS/Bass: Laurent LARCHER
1990年代にミュゼットを復活させた最大の功労者、ディディエ・ルーサン(ギタリスト兼ポピュラー音楽史研究家)を偲んで作られた曲です。
- 5. Bluesette (ブルーセット)
- 作曲:Jean Thielemans/Accordina: Tetsuya KUWAYAMA, Accordion: Daniel COLIN/Guitar: Dominique CRAVIC/Bass: Laurent LARCHER /Drums: Jean-Michel DAVIS
ベルギー人ハーモニカ奏者のトゥーツ・シールマンスが作曲した曲です。この曲では桑山哲也がハーモニカの感じを出すために、アコルディーナと言うボタン式鍵盤ハーモニカを演奏しています。
- 6. Nuages (ヌアージュ=雲)
- 作曲:Django Reinhardt/作詞:Jacques Larue/Accordion: Tetsuya KUWAYAMA, Daniel COLIN/Guitar, vocal: Dominique CRAVIC/Violin: Mathilde FEBRER/Vocal: Claire ELZIERE/Bass: Laurent LARCHER/Drums: Jean-Michel Davis
ジャンゴ・ラインハルトの作曲です。普段はインストで演奏される事が多い曲ですが、本アルバム収録ヴァージョンには歌詞が付いています。
- 7. Intimidad (インティミダッド)
- 作曲:Marcel Feijoo/Accordion: Tetsuya KUWAYAMA, Raúl BARBOZA/Bandoneon: Daniel COLIN/Guitar: Dominique CRAVIC/Piano: Grégory VEUX piano/Bass: Laurent LARCHER
桑山哲也が自身のアコーディオンの師匠である、故アドレアン・レジャンへのオマージュとして録音を希望しました。
- 8. Les amants d'un jour (いつかの二人)
- 作曲:Marguerite Monnot/作詞:Claude Delécluse & Michèle Senlis/Accordion: Tetsuya KUWAYAMA, Daniel COLIN/Guitar: Dominique CRAVIC/Piano: Grégory VEUX/Vocal: Claire ELZIERE /Bass: Laurent LARCHER
1956年にエディット・ピアフが録音したナンバーです。
- 9. Swing valse (スウィング・ワルツ)
- 作曲:Gustave Viseur & Pierre Ferret/Accordion: Tetsuya KUWAYAMA/Guitar: Dominique CRAVIC/Bass: Laurent LARCHER/Vibraphone: Jean-Michel DAVIS vibraphone
この曲も桑山哲也からのリクエストによって録音されました。まさにスウィング・ワルツの真髄を伝える曲です。
- 10. Stand art (スタンド・アート)
- 作曲:Jean Corti & Michèle Boudet/Accordion: Tetsuya KUWAYAMA, Jean CORTI
ジャン・コルティのオリジナル。桑山哲也のアコーディオンに惚れたジャンが、デュオでの録音を提案しました。
- 11. Petite fleur (小さな花)
- 作曲:Sidney Bechet/Accordion: Tetsuya KUWAYAMA, Daniel COLIN/Guitar: Dominique CRAVIC/Clarinettes (including clarinette arrangements): Bertrand AUGER /Bass: Laurent LARCHER/Drums: Jean-Michel DAVIS
この曲は「可愛い花」というタイトルで、ザ・ピーナッツのデビュー曲にもなりました。
- 12. Boo Love Love (ブー・ラブ・ラブ)
- 作曲:Tetsuya Kuwayama/Accordina: Tetsuya KUWAYAMA/Piano: Daniel COLIN/Guitar: Dominique CRAVIC/Fender Rhodes piano: Grégory VEUX/Bass: Laurent LARCHER
桑山哲也のオリジナル。"Boo"とは、彼の愛犬のフレンチブルドッグのブリトニー♀のあだ名です。
- 13. Intimidad (Duo)
- Accordion: Raúl BARBOZA, Tetsuya KUWAYAMA
この曲も10曲目同様、桑山哲也のアコーディオンに惚れたラウルがデュオでの録音を提案しました。
- 14. Ilaria (イラリア)
- 作曲:Daniel Colin/Accordion: Tetsuya KUWAYAMA/Bandoneon: Daniel COLIN/Guitar: Dominique CRAVIC/Bass: Laurent LARCHER/Drums: Jean-Michel DAVIS
1960年代のダニエル・コランの作品です。カルチェ・ラタンやシャンゼリゼで良く演奏していました。メロディーが大変印象的な曲です。
■ダニエル・コラン プロフィール
フランス・アコーディオン界の伝説的巨匠、故ジョープリヴァから『鋼鉄の指を持つ男』と、その迫力あるプレーを絶賛されたコランは1941年生まれ。日本には1994年4月『雪村いずみミュゼットを歌う』の伴奏者として、同10月フェスティバル・コンダ・ロータ5周年企画『パリ・ミュゼット&タンゴ』の出演で来日。2006年には久し振りの東京公演で大絶賛される。2007年には「フレンチ・カフェ・ミュージック・パリ・ミュゼット2~セーヌ川左岸のロマンス~」をドミニック・クラヴィクのサウンド・プロデュースの元リリース。その後、2008年7月「スウィング!ミュゼット」12月「ジャズ・ミュゼット」をリリース。2009年9月にはオリジナルアルバム「パリ、街角のアコーディオン~私の愛した名曲集~」をリリース。2010年10月にはラウル・バルボザとのジョイント・アルバム「パリの出会い~2大アコーディオニスト夢の共演~」をリリース。2011年10月にはアルバム「私の心はアコーディオン」をリリース。同年12月には日本さよなら公演を行う。2012年にはさよなら公演を収録したアルバム「ラスト・ライブ・イン・ジャパン」をリリース。パリのエスプリを最も良く伝えるフランスを代表するアコーディオニスト。
■桑山哲也 プロフィール
1972年札幌生まれ。アコーディオン奏者の父、桑山真弓(アコーディオニスト、作曲家)の影響で6歳からアコーディオンを学ぶ。12歳で第4回全日本アコーディオンコンテスト(名古屋)ジュニア第一位。14歳の時、フランス屈指のアコーディオン奏者故デデ・モンマルトル(アドレアン・レジャン)氏に師事。同時にボタン・アコーディオンに転向。15歳で第5回全日本アコーディオンコンテスト(札幌)ジュニア2部で1位、総合でも準優勝。札幌で10代からプロ活動をはじめ20歳で上京。1996年に渡仏、シャルトル・アコーディオン・フェスティバルへ最年少で出演。1998年7月スーパーアコーディオン・コンサートにゲスト出演し、アコーディオンの神様マルセル・アゾーラより絶賛される。1999年にファースト・アルバム『ぼくのミュゼット』発表。2000年から本格的なソロ活動をはじめる。石井好子、菅原洋一、村上“ポンタ”秀一、寺井尚子、小松亮太、小野リサ、アキコ・グレース、中森明菜などと共演。現在までに7枚のオリジナルアルバムをリリース。桑山哲也は日本で唯一ボタン鍵盤式アコーディオン(ベルギー配列)奏者の第一人者でもある。