ナポリ・マンドリン・オーケストラ

「イタリア、愛の歌〜永遠のカンツォーネ名曲集〜」

「イタリア、愛の歌〜永遠のカンツォーネ名曲集〜」
美しいマンドリンのアンサンブルと、情感豊かなボーカルが伝える、
珠玉のナポレターナ&カンツォーネの名曲集!

■マンドリンの伝道師──ナポリ・マンドリン・オーケストラ

イタリア・ナポリで生まれた楽器マンドリン。マンドリンの教育機関として、1929年にナポリ・マンドリン・アカデミーが設立されました。

マンドリンは19世紀から20世紀にかけて、物心ついた子供たちが最初に手にする楽器として、また軽量かつ安価というわけで、イタリア国内では最もポピュラーな楽器のひとつとなりました。しかし戦後、ロックン・ロールの隆盛や音楽ジャンルの多様化などから、イタリア発祥の楽器でありながらも、マンドリンは大変影の薄い楽器となってしまいました。

アカデミーもその後紆余曲折があり、一時閉鎖されますが、1992年ナポリ・マンドリン・オーケストラのコンサートマスターでもあるマウロ・スクイッランテ(現学長)、並びにアートディレクターであるレオナルド・マッサの尽力により活動を再開します。

マウロ・スクイッランテによれば── 「マンドリンと言えば街のレストランの軒先で老人が弾くのを見かけるくらいでした。なんとかナポリの純粋な伝統の姿を人々に伝えたいと思い、マンドリンを習い始めました。そしてマンドリンを習得した後、アカデミーを再開したいと思い立ちました」

このナポリ・マンドリン・アカデミーの精鋭たちを中心に編成されたのがナポリ・マンドリン・オーケストラです。同オーケストラは編成をオーケストラにしたり、室内楽にしたりして変化に富んだ活動を展開しており、世界中(ニューヨーク・ドイツ・フランス・イギリス・モロッコ・イスラエル、南アフリカなど)で演奏を披露しています。現在はサンカルロ歌劇場やサンピエトロ・ア・マジェラ音楽院と言った、ナポリでも重要な音楽学校と提携を結び、これらの学校に於いてマンドリンクラスを立ち上げることにも成功しています。


■本作について

2003年リリースのファーストアルバム(日本では2006年に「カフェ・ナポレターナ」としてリリース)、2008年5月リリースのセカンド・アルバム「マンドリン・プレイズ・オペラ」、2009年11月リリース「ナポリ、愛の歌〜永遠のカンツォーネ名曲集〜」に続く4作目になります。

前作及び今作ではマンドリンの魅力を伝える事はもちろん、ナポレターナとカンツォーネの名曲をマンドリンの美しい調べを通して、再び世に伝えたいとの意向から制作されました。しかも出来る限りポップで解りやすい形で、より多くのリスナーに届けたいと考えられました。


■収録曲

試聴 クリックでウインドウが開きます。

1.太陽の土地 'O PAESE D' 'O SOLE
タイトルに示される“太陽の土地”とはずばりナポリのことで、太陽というキーワードでは「オ・ソレ・ミオ」と同じくらい親しまれているナポレターナです。
2. カタリ・カタリ CORE 'NGRATO
原題は「つれない心」という意味を持つナポレターナで、歴代のテノール歌手たち(パヴァロッティ、ドミンゴ、カレーラスなど)がこぞってレパートリーにしています。
3. サンタ・ルチア SANTA LUCIA
この曲は舟歌(バルカローラ)です。アメリカではエルヴィス・プレスリーが歌ったほか、日本でも非常に人気が高い曲です。
4. 愛の砂 LEGATA A UN GRANELLO DI SABBIA
この曲はローマ生まれのニコ・フィデンコが、1961年に歌ったヒット曲で、堂々の1位に輝いています
5. 花咲く丘に涙して LE COLLINE SONO IN FIORE
ウィルコ・ゴイクの1965年のヒット曲で、チャートも15位に上がった名曲です。
6. 愛の花咲く時 QUANDO M'INNAMORO
北イタリア出身のアンナ・イデンティチによる1968年のヒット曲で、チャートも7位まで上がりました。
7. 月影のナポリ TINTARELLA DI LUNA
ミーナの大ヒット曲で、1959年に1位に輝きました。1960年には森山加世子がカヴァーし、50万枚の大ヒットとなりました
8. 君に涙とほほえみを SE PIANGI, SE RIDI
ボビー・ソロのヒット曲で、1965年サンレモ音楽祭にてこの曲を歌い、見事優勝しました。
9. 愛の歌 CANTO D'AMORE
ピエトロ・ジェルミ監督による1964年制作の映画「誘惑されて棄てられて」のテーマ曲です。
10. 真夜中のキス UN BACIO A MEZZANOTTE
4人組ヴォーカルグループのカルテット・チェトラの1953年のヒット曲で、この年の年間チャート19位を記録しました。
11. 雨 CHIOVE
1923年にテノール歌手のサルヴァトーレ・パバッチョによって歌われた、ナポレターナの名曲です。
12. しあわせがいっぱい IL CIELO IN UNA STANZA
ミーナが1960年に歌い、堂々1位に輝いたヒット曲です。
13. 雨 LA PIOGGIA
ジリオラ・チンクェッティのヒット曲で、1969年のヒットチャート2位まで登り詰めました。
14. 禁じられた音楽 MUSICA PROIBITA
1942年に同タイトルの映画が作られた、ナポレターナの名曲です。アンドレア・ボチェッリなどがカヴァーしています。
15. アリヴェデルチ・ローマ ARRIVEDERCI ROMA
この曲は1958年に「ローマの七つの丘」というタイトルで映画化され、広まりました。ナット・キング・コール、ペリー・コモなど多くの歌手がカヴァーしています。

※全曲ボーカル入り(但し9、14曲目のみインスト)
※曲解説は片山伸氏のCD用ライナーノーツから引用しております。



■参加ボーカリスト

ロレダーナ・ノチェリーノ(女性):
ソプラノ歌手として、主に地元ナポリに於いて、バロック時代のマドリガーレを再現する合唱隊やコーラス・グループで活躍しています。
マリオ・ジンノ(男性):
テノール歌手としてオペラやナポレターナなどを歌っています。最近では大作曲家リズ・オルトラーニ のミュージカル「Il Principe Della Gioventu」にも出演し注目を浴びています。