高良仁美
「沖縄・夏の風景 ~高良仁美ピアノ・ソロ~」
沖縄を代表するピアニストと、新進気鋭の作曲家による注目作です。
2006年に発表した「琉球カチャーシー~金井喜久子全曲集~」が大きな話題となった沖縄を代表するピアニスト、高良仁美。現在は東京を中心に全国各地で演奏活動を行っています。
約4年半振りに発表する今回のアルバムは、新進気鋭の沖縄の作曲家、瑞慶覧尚子(ずけらんなおこ)と組んでさまざまな沖縄の夏の風景を伝える作品になりました。ゴーヤー、エイサー、アカバナー、スコールと言った沖縄の夏を象徴するキーワードを元に、曲が生まれて行きました。曲調はクラッシックの枠に留まらず、ポップス、ボサノヴァ、ジャズ、現代音楽など多岐に渡り、M1で始まり、M15で終わる構成は、一編の映画を見ているかの様なストーリー性をアルバムにもたらしています。
ルート58(国道58号線)を夏の午前中にドライブする時のワクワク感を表現したM4、エイサーの太鼓が聞こえて来そうなM14、かわいいやどかりの散歩を表現したM3など、ピアノの響きから多彩な沖縄の夏の風景が見えて来る、イマジネーションの扉をノックする豊かな作品です。
ピアノ:高良仁美
作曲:瑞慶覧尚子
レコーディング:2010年4月・サウンドシティー(東京)にて
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沖縄生まれ。武蔵野音楽大学を卒業後、カナダのヴァルハラ・ミュージック・センター、アルゴンキン・インターナショナル・ミュージック・インスティテュート等で研鑽を積む。仲宗根順子、杣田早苗、市田儀一郎、ヘルムート・ブラウス、イエネー・ヤンドー各氏に師事。
柔軟な感性で誠実な演奏は共演者からの信頼も高く、世界の著名な演奏家や、NHK交響楽団トップメンバーや日本フィルハーモニー交響楽団首席奏者との室内楽など、国内外のアーティストと共演を重ね、「作品の的確な解釈と優れた構成力、豊かな感性で音楽的に融合できるピアニスト」と高い評価を得ている。
宮崎国際音楽祭や国際ホルンフェスティバルin山形に出演、好評を得た。浜松国際管楽器アカデミー&フェスティバルや日本フルートコンベンション、Forum Artium(ドイツ)等コンクールやマスタークラスの公式ピアニストも務めている。
またN響をはじめとしたオーケストラの鍵盤奏者や、コレペティートルを務める等、幅広く活躍している。
ソロリサイクルも意欲的に行い、特に2007年に行われた、宮古島出身の女流作曲家・金井喜久子の作品をメインとしたリサイタルツアーでは「色彩豊かで躍動感溢れるリズム、情熱的な演奏」と各地で絶賛された。
世界初録音となるCD、金井喜久子ピアノ曲全集『琉球カチャーシー』は各方面で話題を呼び、『レコード芸術』誌上で「特選」を獲得した。他にトロンボーンとピアノの作品集『VIVA YOSHIKI!』、金井喜久子管楽作品集『沖縄の響き』をリリース。
2002年度沖縄タイムス芸術選賞奨励賞受賞。2010年6月29日、東京文化会館小ホールにてソロリサイタル開催予定。
那覇市出身。桐朋学園大学音楽部作曲科卒業。東京文化会館主催合唱作品作曲コンクールにて優秀作品賞を受賞。以後、全国各地の合唱団、多くの演奏家の委嘱作品に取り組む。2004年に長年の東京生活を終え、沖縄に戻る。2010年、カリフォルニアにおいて女声合唱組曲「宮古島からのたより」が演奏される。現在、琉球大学、沖縄県立芸術大学で非常勤講師を務めながら作曲活動を行っている。
主な作品
・女声合唱組曲「南島小景」(カワイ出版)
・女声合唱組曲「宮古島からのたより」(カワイ出版)
・沖縄の歌による混声合唱組曲「うっさ くわったい」(カワイ出版)
・ピアノ組曲「サン・サーラ」
・ピアノ組曲「天の群星(てぃんぬむりぶし)」