フランスを代表するアコーディオンの名手、ダニエル・コランによるジャズ・アルバム。
セロニアス・モンクの名曲「ブルー・モンク」ほか、ジャズの名曲をアコーディオンで奏でた注目作です。
■本作について
アコーディオンをメインにして演奏されるフランス発の音楽、ミュゼットを収録したアルバム「フレンチ・カフェ・ミュージック・パリ・ミュゼット」シリーズが好評のダニエル・コラン。今作は選曲を従来のアルバムから大きく変えて、ジャズのスタンダード・ナンバーが中心になっています。
元々フランスではスウィング・ジャズの名ギタリスト、ジャンゴ・ラインハルトに代表される様にジャズが非常に盛んであり、アコーディオン奏者がジャズ・ミュージシャンの一員として演奏に加わる事も多くありました。ダニエル・コランも10代の頃よりラジオから流れてくるジャズに興味を持つと共に、アート・ヴァン・ダムやトミー・グミナ等のアメリカのジャズ・アコーディオン奏者の影響を受けました。コランは「毎日同じような演奏をすると飽きるので、アドリブ演奏をどんどんするようになった」と言っています。ジャズでは特にチャーリー・パーカー、ビル・エヴァンス、オスカー・ピーターソンをフェイバリット・ミュージシャンに上げています。
本アルバムはダニエル・コランのジャズに対する熱い思いが形になった作品であり、彼のアコーディオンの良き伴奏仲間であるギタリストのディディエ・ルーサンの参加を得ることにより、さらに充実したアルバムとなりました。
■収録曲
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- 1. BLUE MONK (Th.Monk)
- オープニング・テーマ。セロニアス・モンクの名作。
- 2. WHAT'S NEW (B.Haggart)
- ジャズ・バラードの名曲。マイルス、エラほか多くのアーティストがカヴァー。
- 3. BALLADE POUR UNE PRUNE (D.Roussin)
- 本アルバムのギタリスト、ディディエ・ルーサンのオリジナル。
- 4. BYE BYE BLACKBIRD (M.Dixon-R.Henderson)
- 有名なスタンダード・ナンバー。マイルスほか多くのアーティストがカヴァー。
- 5. YESTERDAYS (J.Kern)
- 「オール・ザ・シングス・ユー・アー」「煙が目にしみる」ほかジャズの名作を作ったJ.Kernの作品。
- 6. J.B.BLUES (J.C.Beneteau)
- 本作のベーシスト、ジャン・クロード・ベネトーの作品。
- 7. TANGERINE (V.Schertzinger)
- 名曲「I Remember You」で有名なコンポーザーによる、ミュージカル映画のための曲。
- 8. JITTERBUG WALTZ (F.Waller)
- ディジー・ガレスピー、ビル・エバンスほか多くのアーティストがカヴァー。
- 9. THANK YOU STEPH! (J.Quezin)
- フランスのジャズ・ヴァイオリニストであるステファン・グラッペリへのオマージュとして作曲。
- 10. FALLING IN LOVE WITH LOVE (R.Rodgers-L.Hart)
- ダイアナ・ロス&シュープリームスもカヴァーした名作。
- 11. EMBRACEABLE YOU (G&I.Gershwin)〜DEEP PURPLE (P.De Rose)
- 映画「パリのアメリカ人」に使われたガーシュウィンの名作と、1934年の名作「ディープ・パープル」のメドレー。
- 12. MANOIR DE MES REVES (D.Reinhardt)
- ジャンゴ・ラインハルトの名作。
- 13. BLUE MONK (Th.Monk)
- エンディング・テーマ。
■参加ミュージシャン
ダニエル・コラン:アコーディオン、バンドネオン(M3)
ディディエ・ルーサン:ギター
ジャン・クロード・ベネトー:ベース
アラン・ブーショー:ドラム
ジャック・ケザン:ヴァイオリン