パリ・ミュゼット第3弾はミュゼット・アコーディオンの第一人者、ダニエル・コランが1990年代に発表した作品からベスト・トラックをセレクト!
日本独自企画によるベスト・アルバムです。
■本作について
お馴染みのフレンチ・ナンバーからタンゴ、スペイン音楽など多彩なナンバーを収録しました。
パリ発ワールド・ミュージックとも言えるパリ・ミュゼット。19世紀産業革命の影響で、パリにはフランス国内はもとより、ヨーロッパ各地そして遠くは南米アルゼンチンあたりから移民が流れ込んで来ました。ダンスホールも移民の増加と共に増えて行き、20世紀初頭にはアコーディオンを中心にしたミュゼット音楽が大流行します。
そこでの演奏はワルツを初め、本アルバムで11・14曲目で聞けるタンゴや、16・17・19・20曲目で聞けるスペイン音楽など、さまざまな音楽要素が聞かれました。
本アルバムにはお馴染みのフレンチナンバーを始め、前述の多彩な演奏スタイルを収録しました。
また1990年代のワールド・ミュージック・ブームの中で、それまで過去の音楽とされていたパリ・ミュゼットが再び注目を集め、ダニエル・コランも精力的にライブ、レコーディングを行いました。本作で聞ける演奏は90年代に録音された作品からのセレクトです。早弾きのテクニックから「ターボ」というあだ名がついているダニエル・コランの若々しくエネルギッシュな演奏が堪能出来ます。
■ダニエル・コラン プロフィール
フランス・アコーディオン界の伝説的巨匠、故ジョープリヴァから『鋼鉄の指を持つ男』と、その迫力あるプレーを絶賛されたコランは1941年生まれ。彼は速弾きのテクニックからも『ターボ』というあだ名まで付いているが、迫力と同時に暖かさや哀愁も伝える貴重な存在である。子供の頃ピアノとソルフィージュの教育を受け、アコーディオンには9歳の頃遭遇。ブサンソン地方のダンスホールでセミ・プロとして鳴らす頃、クラシックに興味を持ち、アート・ヴァン・ダムやトミー・グラナ等のアメリカのジャズ・アコーディオン奏者の影響も受ける。ミュゼットをはじめとする様々な音楽ジャンルで凄みのあるドリブル・プレーを聞かせてくれる。北米、中東、欧州諸国からフランスのトップ・アコーディオン奏者として招かれ、幅広い演奏活動を続けている。日本には1994年4月『雪村いずみミュゼットを歌う』の伴奏者として、同10月フェスティバル・コンダ・ロータ5周年企画『パリ・ミュゼット&タンゴ』の出演で来日。2006年には久し振りの東京公演で大絶賛される。
2007年には日本に於ける初のリーダーアルバムとなる「フレンチ・カフェ・ミュージック・パリ・ミュゼット2〜セーヌ川左岸のロマンス〜」をギタリスト、ドミニック・クラヴィクのサウンド・プロデュースの元リリース。
■収録曲
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- 1. パリの空の下
- パリの雰囲気を伝える曲と言えばまずこの曲。映画「パリの空の下セーヌは流れる」主題歌。
- 2. ビギャール
- タイトルはエディット・ピアフが若き頃ストリート・ミュージシャンとして活躍した場所。1946年のヒット曲。
- 3. パリ・カナイユ(パリ野郎)
- 活気溢れるパリをにぎやかなアコーディオンの演奏で伝える、同名映画のテーマ曲。
- 4. パリの橋の下
- パリで長く愛されている曲。多くのシャンソンや映画音楽を作曲したヴァンサン・スコットの愛らしいワルツ。
- 5. 街角
- シャルル・トレネ1954年の作品、ジュリエット・グレコに捧げた曲。
- 6. インターメッツオ
- ダニエル・コランオリジナル曲、3拍子のミュゼット情緒たっぷりの曲。
- 7. 枯葉
- シャンソンを代表する曲であると共に、「Autumn Leaves」としてジャズのスタンダード・ナンバーにもなっている。
- 8. ラ・セーヌ
- 1948年作の美しいワルツ、ファーストとセカンド・アコーディオンの掛け合いが楽しめる。
- 9. パリのいたずらっ子
- 1951年の年間ヒットパレードで3位に輝いた曲、イブ・モンタンなどがカヴァーしている。
- 10. ア・パリ(パリにて)
- イブ・モンタンの歌として有名になったこの曲は、多くの歌手に歌を提供してきたフランシス・ルマルク作。
- 11. エル・チョクロ
- アルゼンチンで「タンゴの父」として親しまれているアンへル・ビジョルド作の有名なタンゴ。ダニエル・コランはバンドネオン奏者としても活躍。
- 12. パリに抱かれて
- アルジェリア出身の歌手エンリコ・マシアス、1964年のヒット曲。
- 13. メニルモンタン
- 2曲目と同じくタイトルは、ピアフがストリート・ミュージシャンとして活躍した場所。
- 14. タンゲーロ
- 有名作曲家コンビによるミュゼット・ワルツ。色彩豊かなアコーディオンの演奏。
- 15. パリジアナ
- タイトルは「タンゴ奏者」を意味し、ダニエル・コランはソロ・アコーディオンでタンゴを演奏している。
- 16. 闘牛万歳
- ミュゼット音楽に早くから取り入れられているスペインのリズム「パソ・ドブレ」の曲。
- 17. ムルシア
- 軽快なアコーディオンが誘う、スパニッシュ音楽の素晴らしい世界。
- 18. サン・ジャンの私の恋人
- フランソワ・トリュフォー監督の「終電車」にも使われている、歌手リュシェンヌ・ドリールの持ち歌。
- 19. フエゴ
- タイトルはスペイン語で炎の意味。スパニッシュ風の素晴らしいアコーディオンが聞ける。
- 20. ロジータ・ボニータ
- スペインを愛するダニエル・コランがその思いを込めて演奏しているナンバー。