登川誠仁

「It's only セイ小(グヮ)~ザ・ベスト・オブ・登川誠仁 1975-2004~」

※小(グヮ)とは親しい人に対する呼びかけ。「ちゃん」の意味。

「It's only セイ小~ザ・ベスト・オブ・登川誠仁 1975-2004~」
沖縄のおじいと言えばこの人!沖縄のジミ・ヘンドリクスとも形容される、沖縄民謡界を代表するセイ小、75歳を祝う初めてのベスト!

■本作について

映画「ナヴィの恋」「ホテル・ハイビスカス」での快演も話題の、沖縄民謡界を代表するアーティスト登川誠仁初のベストアルバムです。
1932年兵庫県尼崎に生まれ、16歳で沖縄の主要劇団の一つに地謡(じうて=伴奏者&シンガー)の見習いとして加わって以降、現在に至るまで沖縄民謡界をリードする唄者(うたしゃ=歌・三線をプレイする人)として第一線で活躍しています。その存在は民謡界のみならず、オレンジレンジ、BEGINと言ったロック・ポップス系のアーティストや、琉球アンダーグラウンドなどのクラブ系アーティストからもリスペクトされています。また、酒と女性とタバコ(沖縄産のうるま、ハイトーン)を愛するキャラクターは、沖縄の“ちょいワル(おおワルと言う人もいますが……)おじい”そのものです。バクチのかたに家を取られたり、一週間の予定で出かけたハワイに半年間住みついてしまったり、その破天荒な性格を物語る逸話は枚挙にいとまがありません。
音楽面に関しては、ロックバンドのソウル・フラワー・ユニオンとの共演、洋楽の登川流カヴァーを披露、また泡盛のCMソングなどオリジナル曲を書き下ろしたりと、民謡歌手の枠に留まらない幅広さです。
本作はその多彩な音楽性と遊び心を感じとって頂けるベスト・アルバムに仕上がっております。登川印120%の濃い楽曲の数々を、泡盛でも召し上がりながらご堪能下さい。


■お客様から、嬉しい声が届きました

沖縄が大好きで、琉球音階が好きで、サンシンや六線が好きな私にとって、このアルバム(を含め誠仁さんの曲全て)は宝物です。気持ちが沈んでいる時に聴くと、心から元気になれます!!
──女性/22歳/学生

待望のセイ小のベストアルバムとても楽しくきかせて頂いています。とても最高のCDで宝物です。発売記念のTシャツもしぶくて上等です。ポスターありがとうございました。是非発売記念イベント(Live)の企画もおねがい致します。リスペクトレコードのLive大好きです。
──女性/33歳/公務員


■収録曲

試聴 クリックでウインドウが開きます。

1. 緑の沖縄 (with ソウル・フラワー・ユニオン)
【作詞:登川誠仁 作曲:登川誠仁】
2001年リリースのアルバム「スピリチュアル・ユニティ」より。ロックバンド、ソウル・フラワー・ユニオンの中川敬とのデュエットナンバー。バックの演奏もソウル・フラワー・ユニオンのメンバーが担当しています。
2. 忠孝の歌 (泡盛『忠孝』CM曲)
【作詞:登川誠仁 作曲:登川誠仁】
2003年リリースのマキシ・シングルより。泡盛が大好きなセイ小だから出来たオリジナル曲です。
3. 嘉手久 (with 嘉手苅林昌)
【沖縄民謡】
1975年8月10日録音の作品。アルバム「美ら弾き」より、沖縄のジミ・ヘンドリクスと形容された見事な三線が堪能出来ます。沖縄民謡界の重鎮、故・嘉手苅林昌との掛け合いです。
4. アッチャメー小 (初CD化音源)
【沖縄民謡】
1975年8月16日の大阪なんば花月で開催されたカチャーシー大会のライヴ音源。早弾きをご堪能下さい。司会は故・照屋林助さん。
5. ペストパーキンママ (with照屋林助)
【作詞:登川誠仁・小那覇舞天 作曲:アル・デクスター】
1998年リリース「ハウリング・ウルフ」より。1948年アメリカ軍人宅のハウスボーイになった時に覚えた曲を、セイ小流英語でカヴァーした、R&B調民謡曲です。
6. 安里屋ユンタ 
【八重山民謡】
2001年リリースのアルバム「スピリチュアル・ユニティ」より。セイ小流の「安里屋ユンタ」をご堪能下さい。
7. スーキカンナー (with 知名定男)
【沖縄民謡】
2004年リリースのアルバム「登川誠仁&知名定男」より。弟子の知名定男との掛け合いが楽しめる作品です。この曲は知名のデビュー曲でもあります。
8. ナークニー
【沖縄民謡】
2002年リリースのアルバム「スタンド!」より。沖縄民謡を代表する曲であり、歌い手それぞれの個性がでる曲でもあります。掛け合いは弟子の金城みゆきと。
9. 富原ナークニー(宮古音)〜はんた原
【沖縄民謡】
M-3と同じアルバムより、変拍子で演奏される三線のリズムをご堪能下さい。
10. 酒ぐせ口説
【作詞:登川誠仁 作曲:登川誠仁】
M-8と同じアルバムより。口説(くどぅち)とは沖縄版ラップの様なものです。この曲も酒を愛するセイ小らしい曲です。
11. 白雲節 (映画『ホテル・ハイビスカス』エンディングテーマ)
【沖縄民謡】
故・嘉手苅林昌も得意とした、沖縄民謡を代表する曲の一つです。
12. 戦後の嘆き
【作詞:登川誠仁 作曲:登川誠仁】
M-1と同じアルバムから。大和(日本本土)から戻ってみれば、沖縄に元の姿なし。こんなに変わってしまって……私は戦争を恨むと歌われるプロテスト・ソングです。
13. 油断しるな (2001年3月30日沖縄市でのライブ音源)
【作詞:登川誠仁 作曲:登川誠仁】
季節はめぐり、また繰り返す。取り戻せないのが人の若さ。さあ油断しないでがんばろうと歌われるオリジナル曲。アルバム「登川誠仁独演会」より。
14. 石川かぞえ唄 (2001年3月30日沖縄市でのライブ音源)
【作詞:小那覇全孝 作曲:不明】
沖縄石川市で生まれたかぞえ歌です。尚M-13と本曲のドラムスは仲本興次が担当しています。
15. 軍歌たべたいなあ (露営の歌)
【沖縄民謡】
セイ小流軍歌のパロディーです。この曲に込められた批判性を感じて下さい。M-5と同じアルバムからです。
16. じいちゃん ばあちゃん
【作詞:登川誠仁 作曲:登川誠仁】
M-8と同じアルバムから。自身の孫との共演が実現したホノボノソング。弟子の仲村奈月とのデュエットによる、お年寄りを大切にしましょうネとのメッセージを込めた曲です。
17. カイサレー
【作詞:真境名由康 曲:沖縄民謡】
M-8と同じアルバムから。この曲もM-8同様、沖縄民謡の代表曲。歌詞は歌い手それぞれによって微妙に違います。
18. 新デンサー節
【作詞:登川誠仁 作曲:登川誠仁】
M-7と同じアルバムから。知名定男とのデュエット。歌と三線に対する讃歌で。
19. ヒヤミカチ節
【作詞:平良新助 作曲:山内盛彬】
M-1と同じアルバムから。この曲も長くセイ小のレパートリーとして歌い続けられています。負けてなるものか、七転び八起きで行こうと歌われていま。
20. 多幸山 (with 嘉手苅林昌)
【沖縄民謡】
M-3と同じアルバムから。カチャーシーナンバーの代表曲です。
21. なりたい節 (with ソウル・フラワー・ユニオン)  
【作詞:比嘉盛勇 補作詞:登川誠仁 作曲:登川誠仁】
ストは再びソウル・フラワー・ユニオンと。彼女のベルトになって、いつも彼女の腰に巻きついていたいと歌われています。収録アルバムはM-1と同じです。


■登川誠仁 プロフィール

1932年兵庫県尼崎市に生まれ、本島石川市東恩納に育つ。少年時代から音楽~芸能の才に長け、親に隠れながら歌や三線を独学した。16歳で当時の主要劇団の一つであった松劇団へ地謡の見習いとして加わり、その後珊瑚座などの人気劇団で修業に励んだ。1957年、小浜守栄、喜納昌永らと共に琉球民謡協会を設立する。同年、神童と謳われた12歳の少年、知名定男が登川に弟子入りする。1970年声楽譜付の楽譜=工工四である民謡端節舞踊曲工工四を発表する。1998年、琉球民謡協会名誉会長となる。
1999年、準主役として登場した映画「ナビィの恋」が沖縄映画史上ダントツの人気をさらった。2002年には映画「ホテルハイビスカス」に出演。2004年には弟子の知名定男と大阪ドームで共演する。2008年、オリジナルソロアルバムとして約6年振りの作品「酔虎自在」をリリース。2010年にはアルバム「歌ぬ泉」を、2011年には2枚組ライブアルバム「登川誠仁ライブ!~Just One Night at CAY 2010.8.29~」をリリース。2012年には大城美佐子との共演作「デュエット」をリリース。2013年3月に死去。
主な受賞歴:琉球民謡協会第一回功労賞。沖縄県指定無形文化財に認定。