よなは徹プレゼンツ
「エイサー DE スリサーサー」
エイサーは、とくに沖縄本島中部各地で盛んな旧盆の行事。旧暦七月十五日の夜、青年男女が踊りながら島太鼓を打ち鳴らし、歌に掛け声、指笛もにぎやかにストリートを練り歩きます。沖縄では旧暦の七月十三日にご先祖様の霊をお迎えし、十五日にはあの世へとお送りするのですが、やはり別れは寂しいので、エイサーで陽気にお送りします。尚、一説には十七世紀初頭、本土から沖縄に伝わった念仏踊りがエイサーのルーツであるとも言われております。
近年は夏の一大観光イベントとしても捉えられており、沖縄のみならず東京・新宿、中野を始め各地で行われています。
(この項、新潮社刊『沖縄いろいろ事典』を参考にさせていただきました。)
結成26周年を迎えた沖縄中部、北谷町は栄口区のエイサー。結成当時は男性だけでしたが現在は女性の踊り手も加わり、ダイナミックな勇壮さとしなやかさを併せ持った、演奏と踊りが素晴らしいグループ。
沖縄中部は北谷町謝苅区のエイサー。本作でも地謡(歌・三線)を担当している松田弘一作の「北谷村」が大ヒットし、注目を集めました。古い伝統を守りながら、新しい要素も取り入れているフレッシュなグループです。
沖縄民謡界の若手注目ミュージシャンよなは徹の総合プロデュース(DISC2は松田一利が演奏面でのプロデュース)による作品。2004年リリースの「カチャーシー・ア・ゴーゴー」2005年リリースの「ウチナーわらべうた」に続くプロデュース作品3部作の完結編です。
沖縄音楽の根底にはエイサーのリズム、ビートがあります。りんけんバンドやネーネーズなどエイサーのビート、掛け声を取り入れているグループは多数あり、近年ではBIGINの「島人ぬ宝」に♪イヤサッサッ♪とエイサーの掛け声が入っています。
本作はエイサーアルバムの決定盤を作るべく、(1)エイサーの伝統的演奏スタイル(まず地謡があっての太鼓というアンサンブル)を伝える事 (2)地元の青年会による等身大の演奏スタイルを伝える事 (3)2枚組にすることにより、各地区で異なる多彩な演奏(お囃子、太鼓の入り方、歌・三線の演奏が違います。)スタイルを伝える事をテーマとしました。収録曲は栄口、謝苅両青年会の演目を収録し、M1とM13は今作の為のオリジナル曲です。(M1はあの世からこの世にご先祖様が帰ってくると歌い出されるオープニング曲、M13はエイサーを迎える喜びを歌っています。)録音は沖縄市のスタジオにて、ダイナミックレンジが広いアナログ録音にて収録しております。
栄口エイサー:徳里隆、稲嶺盛彦、よなは徹
謝苅エイサー:松田弘一、松田一利
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DISC 1 栄口エイサー編
DISC 2 謝苅エイサー編
1976年、北谷町生まれ。民謡歌手だった父に3才から唄と三線を習う。琉球古典音楽野村流教師、国指定重要無形文化財「組踊」伝承者、全島ナ-クニ-大会優秀歌唱賞を受賞など、古くからの民謡を歌いこなす一方で、ギターやキーボードといった洋楽器の演奏や新しいうたの作曲、そして若い民謡アーチストのプロデュ-ス(神谷千尋等)、津軽三味線奏者とのコラボレーションなど、新しい島唄の世界を切り開く沖縄民謡の次代のホープとして注目される。2004.6.30 ソニーミュージックより津軽三味線の新田昌弘とコラボレーションアルバム「匠」を発売。2004年12月1日リリースのアルバム「カチャーシー・ア・ゴーゴー」が話題に。2005年1月15日にはオリオンビールCMソング「北風(ニシカジ)」のシングルCDをリリース。6月22日には新田昌弘とのユニット「Ra」でアルバムをリリース。9月21日にはプロデュース作品アルバム「ウチナーわらべうた」をリリース。毎年12月には東京でのライブ「カチャーシー・ア・ゴーゴー」のプロデュースも手掛けている。また、スピッツ、Hot Dog などJ-POP系アーティストのレコーディングにも参加。尚ファースト・アルバムはキャンパスレコードより、セカンド・アルバムはM&Iからリリースされています。
元謝苅青年会会長。松田弘一民謡研究所に入門し、2002年琉球音楽協会最高賞を受賞。2005年松田流松絃会より教師免許取得。アルバム「カチャーシー・ア・ゴーゴー」「連続カチャーシー2005」を始めレコーディングも多数。ますますの活動が期待されるミュージシャンです。