1999年度アコーディオン・コンテストで世界チャンピオンの座を獲得!
注目のアコーディオン奏者の日本デビューアルバム!
「このアルバムは、私のフランスとイタリアのルーツを同時に反映しています。それはパリとナポリです」──クリストフ・ランピデキア
- ドミニック・クラヴィク プロデュース作品
- 2018年10〜11月パリ録音
- アルバム・曲解説、ヴォーカル曲は歌詞対訳付き
■アルバム内容
1829年にウィーンで特許登録されたアコーディオン。そのアコーディオンをパリに持ち込んだのが、イタリアからの移民です。それまでのパリでは、バグパイプがダンスホールで演奏される楽器の主役でしたが、たちまちアコーディオンに主役の座を奪われました。今ではアコーディオンはフレンチ・ミュージックにとってなくてはならない楽器です。
本作はナポリからの移民の家系を持つフランス生まれのクリストフ・ランピデキア(以下ランピデキア)が、ナポリとパリ、2つの街に思いを馳せながら制作した作品です。
収録曲としてまず取り上げたのがナポレターナの大スタンダード「オ・ソレ・ミオ」「帰れソレントへ」。そしてカンツォーネの「コメ・プリマ」、イタリア映画の代表作の1つ「ゴッドファーザー愛のテーマ」など、イタリアルーツの作品です。
次にパリ発のアコーディオン・ミュージック(パリ・ミュゼット)の定番曲である「アンディフェランス」「ラ・シーヌ街」。さらにパリ・ミュゼットの中でもイタリアの風が感じられる「ナポリのそよ風」「ラ・リタル」を取り上げました。
取り上げられた曲を見るとまさにランピデキアならではの選曲と言えます。
アルバムのプロデューサーは、現在のパリ・ミュゼットシーンの立役者である、名ギタリストのドミニック・クラヴィクです。コントラバスにはフランスジャズ界を代表する奏者である、ジャン=フィリップ・ヴァレを迎え、「ナポリのそよ風」「アンディフェランス」ではランピデキアのアコーディオンと、素晴らしいインタープレイを聴かせてくれます。
ゲスト・ヴォーカルにはナポリをルーツに持つタニア・ゾッピを迎えました。「帰れソレントへ」「マリウ愛の言葉を」では情感溢れる歌声を聞かせてくれます。
ナポリとパリを結ぶ、アコーディオンの調べをお楽しみ下さい。
■プロデューサーからのコメント
「このアルバムは日本のみなさまの前で、ランピデキアが行う自己紹介です。私は彼の持つ様々な才能を一つのパノラマに仕立て、それはワルツミュゼット、ジャズ、ナポレターナ、ハバネラなど多彩な音楽へのアプローチですが、みなさまにご披露したいと思いました。」
──ドミニック・クラヴィク
■収録曲
試聴 クリックでウインドウが開きます。
- ① Brise Napolitaine(ナポリのそよ風)
- 作曲:Vetesse Guérino - Jean Peyronnin
フレンチ・アコーディオン奏者が演奏する定番曲です。作曲者の一人、ヴェテーゼは元々ナポリの出身で、昔住んでいたナポリに想いを馳せて作曲しました。
- ② O Sole Mio(オ・ソレ・ミオ)
- 作曲:Giovanni Capurro - Eduardo Di Capua
ナポレターナの大スタンダード曲です。
- ③ Parlami d’Amore Mariù(マリウ愛の言葉を)
- 作詞:Ennio Neri 作曲:Cesare Andrea Bixio
タニア・ゾッピとクレール・エルジエールの情感豊かなヴォーカルが素晴らしい、1932年イタリア映画「殿方は嘘つき」の主題歌です。
- ④ Mambo Italiano(マンボ・イタリアーノ)
- 作曲:Bob Merrill
雪村いづみのカヴァーで知られる、ローズマリー・クルーニーの大ヒット曲です。
- ⑤ Parla più Piano(ゴッドファーザー愛のテーマ)
- 作曲:Nino Rota
ニーノ・ロータ作の名曲です。
- ⑥ Habanera(ハバネラ)
- 作曲:Christophe Lampidecchia - Dominique Cravic
今作の為のオリジナル新曲です。この曲でランピデキアは、素晴らしいアコーディオン奏者だった、自身の父親と叔父にオマージュを捧げています。
- ⑦ Malafemmena(悪い女)
- 作詞・作曲:Antonio De Curtis
1951年作のナポレターナのスタンダード曲です。「君は悪い女だけれど、君の声を忘れられない」と歌われます。
- ⑧ Maruzzella(マルツェッラ)
- 作曲:Renato Carosone - Enzo Bonagura
ナポリ出身のシンガー・ソングライター、レナート・カロゾーネの1954年のヒット曲です。
- ⑨ Tocade(夢中)
- 作曲:Jean Corti - Christophe Lampidecchia
イタリア出身、フランスで大活躍したアコーディオン奏者ジャン・コルティと、ランピデキアの共作曲です。
- ⑩ Pattini, Luna e Laguna(スケートと月とラグーナ)
- 作曲:Christophe Lampidecchia - Dominique Cravic
今作の為のオリジナル新曲です。イタリアはヴェネツィアの有名なラグーナ(潟)がモチーフになっています。
- ⑪ Torna a Surriento(帰れソレントへ)
- 作詞:Giambattista De Curtis 作曲:Ernesto De Curtis
タニア・ゾッピのヴォーカルでお届けする、ナポレターナの名曲です。
- ⑫ La Ritale(ラ・リタル)
- 作曲:Jo Privat - Jean Corti
フランスを代表する2人のアコーディオン奏者、ジョー・プリヴァとジャン・コルティの共作曲です。
- ⑬ Romantico Tokyo(ロマンチック・トーキョー)
- 作曲:Dominique Cravic
本作のプロデューサー&ギタリストが、東京へのオマージュを込めて作曲しました。
- ⑭ Rue de la Chine(ラ・シーヌ街)
- 作曲:Marcel Azzola - René «Didi» Duprat
パリ20区にシーヌ通りがあります。フランスを代表するアコーディオン奏者マルセル・アゾラと、名ギタリストのディディ・デュプラの共作曲です。
- ⑮ Reginella(レジネッラ)
- 作曲:Libero Bovio - Gaetano Lama
ナポレターナの名曲であり、熱いラヴ・ソングです。
- ⑯ Come Prima(コメ・プリマ)
- 作曲:Sandro Taccani - Vincenzo Enzo Di Paola
トニー・ダララの1957年に大ヒットしたカンツォーネです。
- ⑰ Indifférence(アンディフェランス)
- 作曲:Tony Murena - Joseph Colombo
トニー・ミュレナとジョセフ・コロンボ作による、パリ・ミュゼットの大スタンダード曲です。
■クリストフ・ランピデキア プロフィール
ナポリにルーツを持つ家系の元、フランスで生まれ、現在はマルセイユ在住。
8歳で父にアコーディオンを学んだクリストフ・ランピデキアは、マルセル・アゾラ、ジョー・プリヴァ、アルマン・ラサーニュ、ジャン・コルティといった多くの有名アコーディオニストと交流があり、テレビ番組出演などの演奏実績も豊富だ。18歳で最初のアルバムを発表。そこで、ジョー・プリヴァと「パリのマズルカ」を共作した。
1999年に金メダルを獲得し、アコーディオン世界チャンピオンに輝いた。
2009年にはアコーディオン奏者としてのみならず、作曲家としての才能が認められ、サセム(フランス音楽著作権協会)から、最高の評価を与えられた。
2011年にはリシャール・ガリアーノと共に、「アコーディオン・ワールドフェスティバル」のポスターを飾った。
2015年に発表したミュゼット・アルバム「ドゥース・ジョワ」は高い評価を得た。
2017年にはクレール・エルジエールのアルバム「パリ、愛の歌〜永遠のシャンソン&フレンチポップ〜」のレコーディングに参加する。2018年にはクレール・エルジエールの全国ツアーに参加し、その素晴らしいテクニックで多くの観客を魅了した。
今後、日本でも話題になる事が必至の、注目のアコーディオン奏者である。
■参加ミュージシャン
- クリストフ・ランピデキア(アコーディオン)
- ドミニック・クラヴィク(ギター)
- ジャン=フィリップ・ヴァレ(コントラバス)
- ミニノ・ギャレ(パーカッション)
- マティルド・フェブレール(ヴァイオリン)
- タニア・ゾッピ(ヴォーカル)
- クレール・エルジエール(ヴォーカル)
- フランシス・ヴァリス(イタリア製鍵盤ハーモニカ)
- グレゴリー・ヴー(ピアノ)