クレール・エルジエール

「パリ、愛の歌〜永遠のシャンソン&フレンチポップ〜」

Claire Elzière “CHANSONS D’AMOUR DE PARIS~d’aujourd’hui et de toujours”

クレール・エルジエール「パリ、愛の歌〜永遠のシャンソン&フレンチポップ〜」
「とても素晴しい。ああではなくては! 歌は」——ジュリエット・グレコ

グレコが絶賛し、ピエール・バルーが惚れたその歌声。
古き良きシャンソンとフレンチポップの魅力を今に伝える一枚! ダニエル・コラン(アコーディオン)参加!


「彼女は歌の宝石を選び出し、持ち出し、我が物とし、大衆を魅了し、その魅了された者の数は絶えず広まる」——フランスのメディアより

■アルバム内容

1999年、新人発掘のシャンソン・フェスティバルでジュリエット・グレコのレパートリー曲「美しき星に」をグレコ本人の前で歌い、「とても素晴らしい」と絶賛されたクレール・エルジエール。本作はシャンソンのスタンダードナンバーを取り上げたアルバムの第3弾となります。
「スタンダードナンバーはメロディーがとても美しいのが魅力的です。シャンソンは節と歌詞にもともと情念がこもっています。だから歌うときに芝居がかった表現はしたくありません。メロディーの美しさが伝わるように、また歌詞が素直に心に響くように、抑えめに歌おうと心掛けています」
と本人のコメントの通り、本作はまっすぐでクセのない歌唱がとても魅力的であり、それぞれの楽曲の持つオリジナルの良さがそのまま伝わって来ます。

収録曲は「パリの橋の下」「詩人の魂」など時代を越えて歌い継がれている楽曲から、エディット・ピアフの歌唱で知られる「水に流して」、バルバラのレパートリーで知られる「我が麗しき恋物語」、2016年に亡くなったピエール・バルー(クレールはピエール・バルーが創設したレーベル“サラヴァ”から3枚のアルバムをリリースしています)の作詞で知られる「男と女」、ポール・モーリア・グランドオーケストラの大ヒット曲「恋は水色」のヴォーカル・ヴァージョン、さらに原田知世や大貫妙子のカヴァーでヒットした「彼と彼女のソネット」のフランス語ヴァージョンまで、いつの時代も色褪せない名曲ばかりです。

演奏はアコーディオンの名手ダニエル・コラン、ダニエルも注目する新進気鋭のアコーディオンプレイヤーのクリストフ・ランピデキア、さらにパリ・ミュゼットの立役者ドミニック・クラヴィック、注目のバイオリン奏者のマティルド・フェブレールなどが参加しており、情感豊かな演奏がクレールの歌唱により一層の花を添えています。
名曲の“垢”を落とし、新たなる生命を吹き込むべく制作された意欲作です。


■収録曲

試聴 クリックでウインドウが開きます。

1. Sous les ponts de Paris(パリの橋の下)
1913年に作られたシャンソンです。橋の下を暮らしの場にしている人達の事が歌われています。ダニエル・コランとクリストフ・ランピデキアのダブル・アコーディオンのアンサンブルが聴き所です。
2. Paris Canaille(パリ野郎)
原題は「パリ・カナイユ」。カナイユはやくざ、ごろつきの事です。1953年の作品。疾走感溢れる演奏が聴き所です。
3. L’âme des poètes(詩人の魂)
映画「昼下がりの情事」のテーマ曲です。シャルル・トルネの作品で、メロディーがとても心に染みる楽曲です。
4. J’attendrai(待ちましょう)
1933年作のこの曲はリュシエンヌ・ドリールやダリダも取り上げました。ドミニックのギターストロークがクールで素敵です。
5. Sans toi ma mie(サン・トワ・マミー)
ピアノのグレゴリー・ヴーのヴォーカルにクレールがハーモニーを添えています。サルヴァトール・アダモの楽曲で、越路吹雪の歌唱でもヒットしました。
6. C’est si bon(セ・シ・ボン)
世界的にヒットしたこの曲は1947年の作品です。間奏でのマティルドのバイオリン・ソロが素敵です。
7. Sous les toits de Paris(パリの屋根の下)
ルネ・クレール監督による同名映画のテーマ曲です。クレールの歌声がしみじみと心に染みます。
8. T’en va pas(彼と彼女のソネット)
「哀しみのアダージョ」の邦題でも知られています。ピアノとアコーディオン、バイオリンのアンサンブルがとても美しい仕上がりでヴォーカルを引き立てます。
9. Un homme et une femme(男と女)
ピエール・バルー作詞、フランシス・レイ作曲の同名映画の主題歌です。ピアノのグレゴリー・ヴーとのデュエットで歌唱しています。
10. L’amour est bleu(恋は水色)
アンドレ・ポップ作曲のこの曲は1967年にヴィッキーが歌い、翌年ポール・モーリアが自身のオーケストラで取り上げ大ブレイクしました。
11. Non, je ne regrette rien(水に流して)
1956年の作品で、エディット・ピアフの代表的レパートリーの1曲です。熱の込もったクレールの歌唱が聴き所です。
12. Ménilmontant(メニルモンタン)
シャルル・トルネの作品です。マティルドのバイオリンもとてもいい味を出しています。
13. Ma plus belle histoire d’amour(わが麗しき恋物語)
バルバラの代表的レパートリーで、クミコの歌唱でもヒットしました。しみじみとしたクレールの歌唱が素晴らしい仕上がりです。
14. Mademoiselle de Paris(パリのお嬢さん)
1948年の作品で、ジャックリーヌ・フランソワの代表曲として知られています。少し哀愁を帯びたクレールの歌唱が心に染みます。
ボーナストラック
15. Passion(パッション)
この曲のみインストです。ミュゼットの名曲をダニエル・コランとクリストフ・ランピデキアのアコーディオン・デュオでお届けします。この曲のみインストです。ミュゼットの名曲をダニエル・コランとクリストフ・ランピデキアのアコーディオン・デュオでお届けします。

5、9曲目:クレール・エルジエールとグレゴリー・ヴーによる歌唱。
15曲目:ダニエル・コランとクリストフ・ランピデキアによるアコーディオンデュオ。この曲のみインストゥルメンタルです。



■クレール・エルジエール プロフィール

1971年8月24日パリ生まれ。
楽器(リコーダ、ピアノ)を演奏したり、様々な合唱団に繰りかえし参加した後、シャンソンの世界に飛び込む。
1997年にパリ、シャンソンアトリエ(クリスティアン・ダントゥ運営)のショウの最中にピエール・ルーキー(50年に及ぶ作詞とショウの実績があるアーティスト)に見出される。
同じ年、ピアニストのグレゴリ・ヴーに出会う。
1999年にはモントーバンのフェスティバルにて、ジュリエット・グレコの前で歌い、絶賛される。
2003年にはファースト・アルバムがピエール・バルーによって創設されたレーベル「サラヴァ」からリリースされる。
2007年にはアコーディオニスト、ダニエル・コランのリーダーアルバム「フレンチ・カフェ・ミュージック・パリ・ミュゼット2〜セーヌ川左岸のロマンス〜」にて3曲ボーカルナンバーを披露。続く同年12月のアルバムリリースライブにもゲスト参加し、「ミロール」他シャンソンのスタンダード・ナンバーを歌い、大絶賛される。
2008年にはセカンド・アルバムであり、また日本ではデビュー・アルバムにあたる「パリ、愛の歌〜永遠のシャンソン名曲集〜」をリリース。
2009年春にはピエール・ルーキーの詞に曲を付けたアルバムをリリース。そして同年、4枚目のオリジナル・アルバム「パリ、愛の歌 第2楽章〜永遠のシャンソン名曲集〜」がリリースになる。
2014年にはサラヴァからアルバム「Chante Allain Leprest」をリリースする。
自身のソロ活動のほかプロデューサー、ギタリストであるドミニック・クラヴィク率いるグループ“レ・プリミティフス・デュ・フュチュール(未来の原始人たち)”のメンバーとしても活躍している。

■参加ミュージシャン

クレール・エルジエール(ヴォーカル)
ドミニック・クラヴィック(ギター)
ダニエル・コラン(アコーディオン/1、14曲目)
クリストフ・ランピデキア(アコーディオン)
グレゴリー・ヴー(ピアノ)
マティルド・フェブレール(バイオリン)
ローラン・ラッシェ(コントラバス)
ベルトラン・オジェ(クラリネット)