「イタリアの四季」四部作の第2弾「Etate(夏)」がリリース!
陽光溢れるイタリアの夏を詩情豊かに伝える作品です。
ナポリ・マンドリン・オーケストラのリーダーにして、イタリアを代表するマンドリン奏者マウロ・スクイッランテと、1990年の東京国際ギターコンクールで優勝したギター奏者サンテ・トゥルジによる素晴らしきデュオのアンサンブルをお聴き下さい。
- アルバム・曲解説付き(byマウロ・スクイッランテ、山岸伸一)
- イタリアの夏についてのエッセイ付き(by 篠利幸)
- 2017年イタリア録音◆ジャケットはイタリアはカプリの夏の風景です
■アルバム内容
ナポリの夏、夏休みの海水浴場などさまざまな夏の風景を伝えます。
四季折々のイタリアの風景を音で伝えるシリーズの第2弾として夏編がリリースになります。
演奏と曲のセレクトはナポリ・マンドリン・オーケストラの代表としてイタリアは元より世界中でマンドリンの普及に努めているマウロ・スクイッランテと、第33回東京国際ギターコンテストで優勝し、世界中で活躍しているギタリストのサンテ・トゥルジです。
四季シリーズの第2弾となる本作では様々な夏の風景をお伝えします。
夏と言えば海の季節。本作にも「海水浴場〜ヴァカンス」(2曲目)、「海よ 海よ」(5曲目)と言った曲が収録されています。
この季節は地中海地方での基本食物である小麦の収穫を祝う祭典が行われ、「麦祭」(6曲目)がその雰囲気を伝えます。またマウロ・スクイッランテの生まれ故郷であるナポリの夏を伝える楽曲(8曲目)もあります。3曲目の1960年代のヒット曲メドレーも必聴と言えましょう。
さらに前作「AUTUNNO(アウトゥンノ)〜イタリアの秋〜」にも収録された、ヴィヴァルディの「四季」より「夏」を、家族が南イタリア出身のピアソラ作の「ブエノスアイレスの夏」も収録しました。
■マウロ・スクイッランテのコメント
「夏はおそらく一年の内で最も楽しい季節だろう。日は長く、主役は太陽だ。それと同時に暑さがもたらす疲労も圧倒的なのだが、軽装で済むことからくる解放感によって凌ぐことができる。もちろん過剰な蒸し暑さはリスクだ。だが海岸のリゾート地に行けば海という大きな安らぎを得ることが出来る。海は気温を下げてくれるし、一気に心をリフレッシュしてくれる可能性もある。もっとも仕事を休んで休暇を取れる人に限ってのことではあるが、幸いにしてイタリアは長い海岸線に恵まれている。
休暇、海、リラクゼーションだけでなく、イタリアでは数多くのフォーク・フェスティヴァルも開かれている。それは地中海沿岸の基本食物である小麦の収穫を祝う祭典だ。季節CDの第2弾のために選んだ曲の中では、ロマンティックな夕暮れや快い昼、好奇心をそそる夜などといった夏の魅力を表現したいと私たちは思った次第だ」
■収録曲
試聴 クリックでウインドウが開きます。
- 01. Occhio Di Sole 太陽の瞳
- 作曲:ヴィンチェンツォ・ビッリ
19〜20世紀に於ける作曲家の中でもヴィンチェンツォ・ビッリはマンドリン愛好家によく知られており、この曲はイタリアの夏を実に効果的に描写しています。
- 02. Ai Bagni-In Vacanza 海水浴場〜ヴァカンス
- 作曲:ジャコモ・サルトーリ
初夏のヴァケーションを海岸で楽しむ家族連れの姿が目に浮かぶ様な楽曲です。
- 03. Tormentoni Suite(Stesso Mare〜Estate〜Abbronzatissima〜Stessa Spiaggia)
イタリアの夏の定番曲のメドレー(太陽の海〜エスターテ(夏)〜恋のシーズン・オフ〜月影のナポリ)
- 編曲:ルイージ・モルレオ
ルイージ・モルレオが夏を歌った1960年代のイタリアのヒット曲メドレーです。いずれも日本でも人気がある曲ばかりです。
- 04. Sera D’ Estate 夏の宵
- 作曲:ディーノ・ヴェッルーティ
この曲の作者ヴェッルーティもマンドリン愛好家には非常に良く知られています。イタリアの夏をとても良く伝える楽曲です。
- 05. Al Mare ! Al Mare ! 海よ 海よ
- 作曲:コスタンティーノ・ベルトゥッチ
マンドリンの独奏曲として19世紀半ばに作られた曲です。打ち寄せる波のリズムを演奏で表現しています。
- 06. La Festa Del Grano 麦祭
- 作曲:マリオ・マチョッキ
「麦祭」は主に南イタリアでは小麦収穫時期のとても重要な祝祭です。小麦が黄色く実る夏に捧げる1曲です。
- 07. La Notte Dopo Le Sabbie 夜の砂浜
- 作曲:ルイージ・モルレオ
最高の作曲仲間、ルイージ・モルレオの協力があって仕上がった曲です。
- 08. Estate Al Napoli(Mandulinata a Napule〜‘O Paese d’o Sole 〜‘O Sole Mio )
ナポリの夏(ナポリのマンドリン〜太陽の土地〜オ・ソレ・ミオ)
- 編曲:マウロ・スクイッランテ&サンテ・トゥルジ
「私の生まれ故郷であるナポリは私に言わせれば情緒的な曲のメッカだ。私はこの中から特に印象的な3つの曲を選んだ。またいずれの曲も是非歌詞にも触れてほしい」(マウロ・スクイッランテ)
- 09. Veraño Porteño ブエノスアイレスの夏
- 作曲:アストル・ピアソラ 編曲:サンテ・トゥルジ
「ピアソラはイタリア人ではない。だがピアソラの家族は彼が生まれる前に南イタリアからアルゼンチンに移住した。だから私たちは彼を仲間だと考えてこの曲を収録した」(マウロ・スクイッランテ)
- 10. Estate ヴィヴァルディの四季より、協奏曲第2番ト短調「夏」
- 作曲:ヴィヴァルディ 編曲:サンテ・トゥルジ
夏をテーマにしたアルバムには、この曲も忘れる訳には行きません。
- 11. Souvenir De Sorrento ソレントの思い出
- 作曲:ジョセフ・シルヴェストゥリ
ナポリ民謡として有名なこの曲は、人気の高い観光地ソレントを讃えた曲です。
- 12. Feste Popolari(Inno a San Rocco〜Tammurriata all’ Assunta〜Pizzica di San Paolo)
民衆の祭り(聖ロッコ讃歌〜聖母マリアのタンムリアータ<カンパーニャ州の伝統舞踊>〜聖パウロのピッツィカ<プーリャ州の伝統舞踊>)
- 作曲:マウロ・スクイッランテ
最後がタランティラのリズムで盛り上がる曲です。イタリアの、特に南部の小さな町では夏の主要な催しとして「フェスタ・ポポラーニ」があります。海外で働いている人たちが家族のもとに帰り、休暇や地元の祭りを楽しむ様子が伝わって来ます。
■プロフィール
マウロ・スクイッランテ(マンドリン):
ナポリ生まれ。20歳の時にマンドリンを始め、以降マンドリンの普及に努める。閉鎖されていたナポリ・マンドリン・アカデミーを復活させ、そこで育った優秀な精鋭たちで編成されたナポリ・マンドリン・オーケストラは世界中でコンサートを行うこととなった。現在も自身のコンサートとマンドリンの普及を精力的に続けている。
サンテ・トゥルジ(ギター):
イタリアのプッリャ州の州都バーリの生まれ。セゴビア、東京、ドイツ、ポーランド、スペイン、ペルー、アルゼンチン、ルーマニア、チリ、イギリス、ロシア、メキシコなど世界中でコンサート活動を行っているイタリアを代表するギタリスト。1990年東京国際ギターコンクール優勝者として日本でも人気がある。