V.A.

「フレンチ・アコーディオン〜オリジナル・パリ・ミュゼット 2〜」

フレンチ・アコーディオン〜オリジナル・パリ・ミュゼット 2〜
カフェやビストロから流れてくる素敵なアコーディオンの調べ。
パリが生んだ音楽、パリ・ミュゼットの魅力を堪能出来る1枚!
フレンチ・アコーディオンの魅力を伝える決定盤!名手ジャン・コルティ参加!

■アコーディオン

ジャン・コルティ、ミシェル・マシアス、ジョエ・ロッシ、ルイ・コルシア、マーティン・オコーナー、フランソワ・パリジ、セルジュ・ドゥゾネ、ドゥニ・テュヴェリ、マルセル・アゾラ、マーク・ペロンヌ、アルマン・ラサーニュ、ミシェル・マシアス、ジャック・ボロニュジ、フランシス・ヴァリス

■パリ・ミュゼットの魅力

移民の国フランス。特にパリは世界中から移り住んで来た様々な人々が暮らす、一大メトロポリス。そしてパリの下町を中心に花を開いた音楽がパリ・ミュゼット。イタリアからの移民が持ち込んだアコーディオンを中心に据えて、ジャズ、ブルース、タンゴ、スペインのリズム“パソ・ドブレ”、マヌーシュ(ジプシー)・スウィングなどなど、パリに移り住んだ人々が持ち込んだ多彩で豊かなリズムと音楽を奏でます。
それはまさにパリ発のワールド・ミュージック。パリ・ミュゼットの音楽性には垣根がありません。来る者拒まずの大らかさと、何と言ってもそこで奏でられる豊かなアコーディオンの響きが、人々を魅了して止みません。
パリだからこそ生まれた音楽、それがパリ・ミュゼットです。

■本作について

1990年にリリースされたフレンチ・アコーディオン〜オリジナル・パリ・ミュゼット①〜はフランスのレコード大賞、アカデミー・シャルル・クロのグランプリを受賞し、フランスは元より、世界中で大ヒットしました。そしてそれに続けてリリースされたのが本作です。1992年秋から制作がスタートしました。パリ・ミュゼット①に参加していないアコーディオンの名手達にも声を掛け、音楽的なコンセプトを“マヌーシュ(ジプシー)とスウィング”にする事になりました。パリ・ミュゼット①同様、ミュゼット・ギターの名手、ディディエ・ルーサンとディディ・デュプラの素晴らしい伴奏を得て、パリ左岸6区のセーヌ通りで録音されたのが本作です。


■収録曲

試聴 クリックでウインドウが開きます。

01. ナニー Nany 
アコーディオン:ジャン・コルティ
1929年北イタリア生まれ。6年間ジャック・ブレルの伴奏を務め、その後バルバラの演奏も務めた名手がジャン・コルティ。近年はダニエル・コランと桑山哲也のアルバム(「サン=ジェルマン=デ=プレの出逢い」RES-214)にもゲスト参加している。
02. モンターニュ・サント・ジュヌヴィエーヴ Montagne Ste. Geneviève 
アコーディオン:ミシェル・マシアス
ジャンゴ・ラインハルト作のワルツを、1960年生まれのミシェル・マシアスが個性豊かに演奏している。
03. ジャネット  Jeannette 
アコーディオン:ジョエ・ロッシ&ヴァレリー・ゲルーエ
多くのシャンソン歌手の伴奏を務めた名手ジョエ・ロッシが、ヴァレリー・ゲルーエとのデュオで奏でるのは、キュス・ヴィズールの妻の名前を冠した曲。
04. マヌーシュのキャラヴァン La Roulotte 
アコーディオン:ルイ・コルシア
1935年生まれのベテラン奏者が、自作のワルツ曲を情感豊かに披露。
05. パピヨン・ノワール(黒い蝶) Papillons Noirs 
サキソフォン:フランソワ・コルヌルー
ミュゼット界のドン、ジョー・ブリヴァの曲をフランソワ・コルヌルー率いるサキソフォン・カルテットで披露。これもミュゼット。
06. ミステリアスな女 Mysterieuse 
アコーディオン:マーティン・オコーナー
この曲もジョー・プリヴァ作の曲。アイルランド人の奏者マーティン・オコーナーの可憐な演奏が大変いい味を出している。
07. ラ・ラブイーヌ(マヌーシュの女) La Rabouine  
アコーディオン:フランソワ・パリジ
本フレンチ・アコーディオン・シリーズで大活躍のパリジによる情感溢れる演奏が素晴らしい曲。
08. ビジネス Bis'ness  
アコーディオン:ルイ・コルシア
トニー・ミュレナのこの曲はジャヴァのリズム。ルイ・コルシアの思わずステップを踏みたくなる様な演奏が素晴らしい。
09. ハリネズミのワルツ  La Valse Des Niglos 
アコーディオン:セルジュ・ドゥゾネ
原曲のタイトルのニグロとはマヌーシュの言葉でハリネズミのこと。マヌーシュ・ワルツの印象的な曲。
10. ジェルメーヌ Germaine  
アコーディオン:ドゥニ・テュヴェリ
ジョセフ・コロンボ作のマイナー・ワルツの名曲。哀愁感あるメロディーが素晴らしい曲。
11. 激情  Explosion "La Godasse"  
アコーディオン:マルセル・アゾラ
1927年生まれのベテラン奏者による曲。表情豊かなアコーディオンが素晴らしい。
12. ガリート(生意気) Gallito 
アコーディオン:ルイ・コルシア
スペインのリズム、パソ・ドブレの曲。ルイ・コルシアのアコーディオンがスペインに誘う。
13. イニュティル(ろくでなし)  Inutil  
バンド・ネオン:ジャン=ピエール・クスティアス
タンゴの名曲をクスティアスのバンドネオンとディディ・デュプラのギターとのデュオで演奏した、情熱溢れる仕上がりの曲。
14. ミラベル Mirabelle 
アコーディオン:マーク・ペロンヌ
ペロンヌの可憐な演奏で奏でられるこの曲は、1950年代に作られたワルツ。
15. 俺のキャラバンで Dans Ma Verdine  
アコーディオン:アルマン・ラサーニュ
ジョー・プリヴァ作のワルツ曲。ラサーニュのアコーディオンがダンスに誘う。
16. スウィング・ワルツ Swing Valse 
アコーディオン:ミシェル・マシアス
多くの奏者が演奏しているギュス・ヴィズール作の名曲。この曲調とマシアスのアコーディオンがダンスに誘う。
17. アンディフェランス Indifference 
アコーディオン:ジャック・ボロニュジ&フランシス・ヴァリス
トニー・ミュレナとジョセフ・コロンボ作の名曲を、2台のアコーディオンによる小粋なジャズ・アレンジで。
18. 甘い想い Douce Reflexion 
アコーディオン:マルセル・アゾラ
アゾラのアコーディオンとディディ・デュプラのギターのリズムカッティングが、この曲を最高にいかした仕上がりにしている。


アコーディオン奏者プロフィール

マルセル・アゾラ
1927年生まれ。ジュリエット・グレコやエディット・ピアフ、イヴ・モンタンなどの伴奏を担当したアコーディオン界の大御所。
ジャック・ボロニュジ
1947年生まれ。トロンボーン奏者でもあるイタリア系ジャズ・アコーディオニスト。
ジャン・コルティ
1929年北イタリア生まれ。ジョルジュ・ブラッサンスやジャック・ブレルの伴奏を務めたアコーディオンの名手。近年ダニエル・コランと桑山哲也のアルバムにも参加。
フランソワ・パリジ
1962年生まれ。シシリア人を祖先に持つ。パリのアコーディオン界を代表する奏者の1人。
アルマン・ラサーニュ
1934年生まれ。レイモン・ルフェーブル・オーケストラの専属アコーディオニストを務めた。「正統ミュゼットが弾ける最後の男」と言われている。
ジョエ・ロッシ
1922年生まれのイタリア系アコーディオン奏者。フランスのアコーディオン史に大きな足跡を残す。
ドゥニ・テュヴェリ
1924年生まれ。伝統的なミュゼット・アコーディオニストであり、バンド・ネオンもこなす。
フランシス・ヴァリス
1957年生まれ。フランスでは珍しいピアノ式アコーディオン奏者であり、ジャズを得意とする。
ルイ・コルシア
1950年代から活躍するアコーディオンの大家。LP時代に作品を多数リリース。
ヴァレリー・ゲルーエ
1964年生まれ。アコーディオンの大家。ジョエ・ロッシ門下の女性奏者。
ミシェル・マシアス
1960年生まれ。伝統的な演奏のほか、オリジナルも演奏。3枚のリーダーアルバムをリリース。
マーク・ベロンヌ
1951年生まれ。ディアトニック・アコーディオンの名手。
セルジュ・ドゥゾネ
ディアトニック・アコーディオンの名手。
マーティン・オコーナー
アイルランド人のベテラン奏者。ディアトニック・アコーディオン奏者。