ケオラ・ビーマー

「カ・レオ・オ・ロコ〜優しきハワイアン・ララバイ〜」

ハワイアン・スラック・キー・ギター・マスターズ・シリーズ (14)
"Ka Leo O Loko" Keola Beamer ※原題は「内なる声」の意味になります。

「カ・レオ・オ・ロコ〜優しきハワイアン・ララバイ〜」
ハワイを代表するギタリスト、ケオラ・ビーマー待望のニューリリース!
優しく、どこまでも美しいギターの調べに心癒される一枚。

「今作は完全にギターに焦点を当てたアルバムで、歌も他の楽器も入っていない。 全てギタリストの視点から見たオリジナル作品なんだ」
――ケオラ・ビーマー


■本作について

上記本人のコメントの通り、本作はギターのみで奏でられる全曲インストのアルバムです。アルバム全体は限りなく穏やかで優しい仕上がりになっています。収録曲は9曲のオリジナル曲と6曲のハワイアンのスタンダード曲で、どの曲も美しいメロディーラインを持った曲ばかりです。本作からはジェントルなケオラの人間性が伝わって来ると共に、ギタリストとしての素晴らしい演奏力と表現力が遺憾無く発揮された仕上がりになっております。

8曲目ではジョージ・ウィンストンがギターでゲスト参加しています。また、9曲目、15曲目のハワイアンスタンダード曲は必聴です。

なお、ケオラはほぼ毎年ハワイから北米、日本、ヨーロッパとツアーやギターの講習で飛び回っています。この事についてケオラは次の様に述べています。

「スラック・キー・ギターを世に知らしめるのは本当に大変な仕事だけど、美しい心を持った世界中の人々に出会って、彼らが私たちの文化を受け入れてくれると苦労が報われるし、また感動する。それが私の推進力にもなっているんだ」


■収録曲

試聴 クリックでウインドウが開きます。

01. Pailolo パイロロ
オリジナル曲。マウイ島沖の海峡の名前がタイトルになりました。
02. Kapalua Bay カパルア・ベイ
オリジナル曲。マウイ島のカパルア・ベイという地域に捧げた曲です。
03. Kaulana Na Pua カウラナ・ナ・プア
1893年に書かれたこの曲には、アメリカ合衆国がハワイを併合することに対して、ハワイの人々からの抗議の声を歌 い込んだ歌詞が付いています。
04. Kolowaka コロワカ
大変美しいオリジナル曲。この曲は元々、ケオラが1973年に出版した最初のスラック・キー・ギターの教則本に楽譜 として収められていました。
05. Li’i’s Song リイズ・ソング
オリジナル曲。この曲は誰かに捨てられたであろう、一匹の愛嬌のある迷い犬に捧げた曲です。
06. Mino’aka ミノアカ
オリジナル曲。この曲はスラック・キー・ギターを学ぶ生徒のための練習曲です。
07. Moana’s Laundry Basket  モアナズ・ランドリー・バスケット(モアナの洗濯籠)
オリジナル曲。陽気なセレナーデとして演奏される印象的な一曲です。
08. Na Hala O Naue ナ・ハラ・オ・ナウエ
ピアニストのジョージ・ウィンストンがギターで参加した、ケオラとのギター・デュオによる演奏です。1871年のエマ 女王のカウアイ島への旅を描いたチャントが元になっています。
09. Wai Ulu ワイ・ウル
ハワイアンのスタンダード曲。結婚式でしばしば演奏されるこの美しい曲は、レイ・カーネ、ギャピー・パヒヌイなど 多くのギタリストが取り上げています。
10. Pauahi ‘O Kalani パウアヒ・オ・カラニ
1868年に作曲されたこの曲は、リリウオカラニ女王が、義理の妹であるバーニス・パウアヒ・ビショップ王女に捧げた 曲です。
11. Kawohikukapulani カヴォヒクカプラニ
1941年に書かれたこの曲は、ケオラの曾祖父の末娘の結婚を祝って書かれた曲です。
12. The Myna Bird’s Dobro ザ・マイナ・バーズ・ドブロ
オリジナル曲。マウイ島のラハイナにある樹齢150年ほどの古いバニヤンの木と、そこに集まる沢山の小鳥たちの事 が織り込まれた曲です。
13. Papa’s ‘Ōkolehao パパズ・オコレハオ
オリジナル曲。ハワイの地ビールを讃えるこの曲は、自身の祖父に捧げられています。
14. Ka Makani ‘Ula’ula カ・マカニ・ウラウラ
女性スラック・キー・ギタリストのシンディ・コームスとのギター・デュオ曲です。オリジナル曲で、ハワイ島で火山灰 が降る時に巻き起こる「赤い風」をイメージしています。
15. Pua Līlīlehua プア・リリレフア
美しいハワイアン・スタンダード曲。曲タイトルは“セージの花”という意味を持ちます。恋歌です。

収録時間66分



ケオラ・ビーマー プロフィール

1951年ホノルル生まれ、ハワイ島のワイメアで育ちました。彼の一族のビーマー家は、何世代にも亘ってハワイ音楽に深く関与して来ました。その中にはファルセット歌手でピアニストのマヒ・ビーマーもいます。1972年にはスラック・キー・ギターによるソロ・アルバムをリリース。オジー・コタニを初め、多くのスラック・キー・ギタリスト達に影響を与えました。1970年代の中頃には弟のカポノとビーマー・ブラザーズを結成。「ホノルル・シティ・ライツ」を大ヒットさせました。また、スラック・キー・ギターの教則本も手掛け、レコーディングではギャビー・パヒヌイから始まり、フィ・オハナ、ピーター・ムーンなど多くのミュージシャンと共演しています。現代のスラック・キー・ギターシーンへのケオラの貢献には、特質すべきものがあります。2012年4月にリリースされたアルバム「モエウハネ・キカ〜優しきハワイの風〜」は大変好評を博しました。さらに2014年5月21日リリースの「コロナヘ〜ハワイ、そよ風のギター〜」が注目を浴びました。日本で最も人気の高いハワイアン・ギタリストであり、またハワイを代表するギタリストです。