ハワイを代表するギタリスト、レイ・カーネの名作が日本初CD化!
- ジョージ・ウィンストン プロデュース作品
- 1998年度作品
- 日本初CD化
- 2014年最新マスター音源使用き
- オリジナル・ライナーノートとその対訳(アルバム解説と曲解説)付き
- 今井栄一氏による書き下ろしライナーノート
- 全曲ギター・チューニングを記載
「これは心を込めて演奏される、時代を超越したハワイアン・ミュージックだ」
──ジョージ・ウィンストン
■本作について
2012年3月リリースの「プナヘレ〜ハワイ、優しき大地のギター〜」に続く本作は、レイ・カーネのオリジナル曲「ケイキ・スラック・キー」(ケイキとはハワイ語で子供の意味)から始まり、全収録曲の内9曲がヴォーカル・トラックです。深みのあるブルージーな歌声が大変印象的で、中でも6、12曲目の妻イローディア・カーネとのデュエット曲は、とても素晴らしい仕上がりです。また、このアルバムで聴かれるギターの演奏は、1930年代の少年時代に学んだ古いナヘナハ(なめらかで柔らかくて優しい)スタイルによるもので、現代のギタリストには出せない、レイ・カーネならではのフィーリングが感じられます。さらに名曲「ヒイラヴェ」「ケ・カリ・ネイ・アウ(ハワイアン・ウェディング・ソング)」を収録しており、この2曲のヴォーカルも大変味わい深い仕上がりです。
2度の来日コンサートを通じて、真のハワイアン・ミュージックを多くの日本人に伝えたレイ・カーネ。大らかで優しいその人柄と音楽は、いつまでも人々の記憶に生き続けることでしょう。
最後にスラック・キー・ギターについてレイは「スラック・キーはとても個人的なものなんだ。だから自分らしく、心を込めて弾かなければならない」と述べています。
■収録曲
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- 1. Keiki Slack Key (Kāne song) ケイキ・スラック・キー(カーネ・ソング)
- 「ケイキ」とはハワイ語で子供の意味です。1960年代初期に書かれたレイのオリジナル曲。子供達が走り回って遊んでいる様を表現しました。
- 2. I Ka Pō Me Ke Ao イ・カ・ポ・メ・ケ・アオ
- レイはこの有名なハワイのスタンダード曲をギャビー・パヒヌイから習いました。言葉で言い表せないことを目で表現する、という内容の曲です。
- 3. Hilo Ē ヒロ・エ
- ハワイ島のヒロを讃える曲です。レイの妻のイローディアも大好きな曲です。
- 4. Na Hoa Heʻe Nalu ナ・ホア・ヘエ・ナル
- ハワイの著名な作曲家2人によって書かれたこの曲には、サーファーに捧げる思いと、海への特別な親しみの念が込められています。メロディーが大変印象的な曲です。
- 5. Hiʻilawe ヒイラヴェ
- 数多くのギター・プレイヤーによって取り上げられて来たこの曲は、ハワイアンのスタンダード中のスタンダードと言える曲です。レイはこの曲を、1946年にギャビー・パヒヌイが録音したレコードを聴いて覚えました。
- 6. Aloha Ka Manini アロハ・カ・マニニ
- レイと彼の妻のイローディアのデュエットが素晴らしいこの曲は、魚釣りとポイ(ハワイの伝統的な料理)への賛歌です。
- 7. Waʻahila ワアヒラ
- アルバムの表題曲であるこの曲はレイのオリジナル曲で、「ワアヒラ」とはホノルルのマノア・バレーとセント・ハイツの間の尾根の筋を意味します。
- 8. Wai O Ke Aniani ワイ・オ・ケ・アニアニ
- レイがギャビー・パヒヌイから習ったハワイアンのスタンダード曲です。オアフ島にあるモアナルア・バレーのケアニアニの尾根についての古い曲が、この曲の元曲になっています。
- 9. ʻUlupalakua ウルパラクア
- マウイ島の涼しい高地、ハレアカラの斜面にあるウルパラクア・ランチ(牧場)の事が歌い込まれています。
- 10. Kilakila ʻO Haleakalā キラキラ・オ・ハレアカラ
- ハワイを代表する作曲家、チャールズ・E・キングの作品と言われるこの曲は、マウイ島のハレアカラ火口を讃える曲です。
- 11. Lei Nani レイ・ナニ
- 恋歌であるこの曲は、予期せぬ、そして忘れ難い出会いを表現しています。
- 12. Ke Kali Nei Au (The Hawaiian Wedding Song) ケ・カリ・ネイ・アウ(ハワイアン・ウェディング・ソング)
- 結婚式や結婚記念日で歌われることの多いこの曲は、レイと妻のイローディアにとっても思い出深い曲です。2人のデュエットが大変印象に残る仕上がりです。
- 13. Honolulu Harbor ホノルル・ハーバー
- 1920年代に書かれたこの曲は、ホノルルとヘ・アイナ・ナニ・カレポニ(カリフォルニアの事。ここでは“美しい土地”と表現されています)の間の船旅を描いています。
- 14. Popoki Slack Key ポポキ・スラック・キー
- レイのオリジナルのこの曲は、美しいハワイの夕陽を喚起させる一日の終わりを描いています。美しく、胸を打つ名曲です。
※2,3,5,6,8,9,11,12,13=ヴォーカル曲
(6,12曲目は妻のイローディア・カーネとのデュエット)
レイ・カーネ プロフィール
スラック・キー・ギターの第一人者として広く知られているレイ・カーネは、甘くソウルフルなギターと、表現力豊かなヴォーカルで、伝統的なハワイアン・ミュージックのエッセンスを見事に今に伝えています。1925年にカウアイ島に生まれ、オアフ島のナナクリで漁師の息子として育ったレイは、9歳の時に自身が取って来た魚と引き変えに、ギターを教えてもらう事になりました。1961年に初レコーディング、1976年には初のフル・アルバムをリリース。1987年にはアメリカ国立芸術基金の国家遺産フェローシップ賞を受賞しています。1990年にはニューヨークのカーネギー・ホールにて演奏を行いました。1994年には「プナヘレ」(日本盤「プナヘレ〜ハワイ、優しき大地のギター〜」)をリリース。1995年、1996年と2回来日公演を行いました。1998年には本作「ワアヒラ」(日本盤「ワアヒラ〜ハワイ、潮風のギター〜)をリリース。1999年には山内雄喜とのデュオ作「マイカイノー・ブルース」、2000年には「ホロホロ・スラック・キー」をリリース。2008年没。