登川誠仁

「歌ぬ泉」

「歌ぬ泉」
映画「ナビィの恋」「ホテル・ハイビスカス」で人気がブレーク!
沖縄民謡界を代表する誠小こと登川誠仁、待望のニューアルバムリリース決定!

■本作について

今年(2010年)11月に78歳を迎える登川誠仁が、前作「酔虎自在」以来2年3ヶ月振りにリリースするオリジナル・アルバムです。
今作はまずバラエティーに富んだ選曲が聴き所です。
CD化が熱望されていたアルバム表題曲ほか、オリジナル曲のM-3、6、9、12(但しM6は作曲のみ)、宮古民謡を代表するM5,カチャーシー・ナンバーのM4,薩摩の伝承曲M8,八重山民謡を代表するM7など多彩な曲を収録しました。
また、ますます円熟味を増した三線、情感豊かな歌唱、ダイナミックな島太鼓(全曲登川誠仁が叩いています)も聴き所です。
今回のレコーディングを終えて「今度のCDは面白いと思う。誠小(セイグワー)らしい歌になっている。あんまり死にたくなくなった(笑)どんどんやりたくなったよ。」「ガソリン(泡盛)は取れなくなったが(注:ドクターストップの為。今は大好きな沖縄産のタバコ、バイオレットが唯一の嗜好品)、エンジンの掛かった演奏にはなっていると思う」とコメントを述べています。さらに登川誠仁が現在育成に力を注いでいる愛弟子、仲宗根創(はじめ)の歌、三線も聴き所です。

■レコーディング・ミュージシャン

  • 登川誠仁:歌、三線、島太鼓、ハヤシ
  • 仲宗根創:歌、三線
  • 仲村奈月:三板

■レコーディング・ミュージシャン

サード・ガレージ・スタジオ(沖縄市)にて2009年12月に録音。


■収録曲

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1. 歌ぬ泉(ウタヌイジュン)
オリジナル曲。“歌と三線は人の心を元気にする。さあ世間の人々の為になる様、一生懸命に演奏しよう。そして私達の島の文化をいつまでも大切にしようではないか”と歌い込まれています。
2. 南風原口説(フェーバラクドゥチ)
南風原の若者達が中部の北谷、読谷方面までと、那覇や首里王城あたりを歌った道行口説。
3. 伸び行く石川(ノビユクイシカワ)
オリジナル曲。幼少の頃から住み慣れ、親しんだ石川市(現うるま市)賛歌です。
4. 伊計離り〜谷茶前(イチハナリ〜タンチャメ)
伊計離りとは沖縄本島近く、伊計島の事です。谷茶前はカチャーシの定番曲の1つです。
5. あやぐ
宮古を代表する民謡曲。あやぐとは「歌」の意味です。
6. 池間大橋(イケマオオハシ)
宮古島と池間島とを結ぶ全長1,425mの橋で、1992年に開通した池間大橋賛歌です。
7. 新鳩間節〜中作田節(シンハトゥマブシ〜チュウツィクテンブシ)
八重山地方を代表する舞踊曲「鳩間節」の歌詞を変えたリニューアル・ヴァージョンです。なお舞踊ではこの曲の構成の様にメドレーで演奏される事があります。
8. 誠小の六調節(セイグヮーノロクチョウブシ)
薩摩地方の伝承歌「六調節」を元に、登川誠仁オリジナルの歌詞を盛り込みました。
9. 歌ぬ心(ウタヌククル)
オリジナル曲。世の中が変わって行く度に、義理と情けがなくなっていく。その様な時だからこそ、沖縄の島唄が伝える、人の心に対する思いやりの気持ちを大切にしよう。と歌われています。
10. ヌンヌクソイソイ
男女の密会を隠語を用いて面白く暴露していく遊び歌。内容は首里城近くで、高貴な王女と男の恋がテーマ。
11. 朝花(アサバナ)
明治の頃奄美大島から伝来し、潤色され、八重山化した遊び歌。朝花とは、愛しい女性の意。
12. いちんかりゆし
オリジナル曲。いつもかりゆし(おめでたいの意)という祝福の歌。登川誠仁作詞作曲の新民謡。


■登川誠仁 プロフィール

1932年兵庫県尼崎市に生まれ、本島石川市東恩納に育つ。少年時代から音楽~芸能の才に長け、親に隠れながら歌や三線を独学した。16歳で当時の主要劇団の一つであった松劇団へ地謡の見習いとして加わり、その後珊瑚座などの人気劇団で修業に励んだ。1957年、小浜守栄、喜納昌永らと共に琉球民謡協会を設立する。同年、神童と謳われた12歳の少年、知名定男が登川に弟子入りする。1970年声楽譜付の楽譜=工工四である民謡端節舞踊曲工工四を発表する。1998年、琉球民謡協会名誉会長となる。
1999年、準主役として登場した映画「ナビィの恋」が沖縄映画史上ダントツの人気をさらった。2002年には映画「ホテルハイビスカス」に出演。2004年には弟子の知名定男と大阪ドームで共演する。2008年、オリジナルソロアルバムとして約6年振りの作品「酔虎自在」をリリース。2010年にはアルバム「歌ぬ泉」を、2011年には2枚組ライブアルバム「登川誠仁ライブ!~Just One Night at CAY 2010.8.29~」をリリース。2012年には大城美佐子との共演作「デュエット」をリリース。2013年3月に死去。
主な受賞歴:琉球民謡協会第一回功労賞。沖縄県指定無形文化財に認定。