よなは徹 プレゼンツ

「ウチナー わらべうた」

よなは徹 フィーチャリング・ボーカル:内里美香、仲村奈月、上間綾乃

「ウチナー わらべうた」
沖縄の代表的なわらべうたを集めました。
若手女性3人のボーカル、三線とピアノによるアレンジも美しい、心を優しくノックする作品です。

■制作意図について

沖縄で歌い継がれているわらべうたを、今再びより多くの人に届けたい。その様な考えからこの作品が生まれました。

■プロデューサー・アレンジャーについて

プロデュースを担うのは昨年(2004年)リリース作品「カチャーシー・ア・ゴーゴー」 が大好評のよなは徹。選曲も彼自身が行いました。ピアニストの玉栄政昭が参加している楽曲 については、アレンジも手掛けています。

■参加ミュージシャンについて

まずボーカルを担うのは、内里美香(うちざとみか)、仲村奈月(なかむらなつき)、上間綾乃(うえまあやの)の若きウチナーの女性達。
内里は1980年南大東島生まれ、小学6年生の時に琉球民謡コンクールで新人賞を受賞。現在迄にフル・アルバム2枚、ミニ・アルバム1枚をリリース。琉球アンダーグラウンドの作品にも参加しています。
仲村は1981年沖縄出身の両親のもと、大阪大正区で生まれ、2000年より登川誠仁に弟子入りし、日々民謡の習得に努めています。
上間は1985年具志川市で生まれ、小学2年生より三線を始め、高校2年生で琉球民謡コンクール最高賞を受賞した実力派です。ピアノを演奏している玉栄政昭は、ネーネーズのヒット曲「黄金の花」(シングルバージョン)での演奏、同じくネーネーズの代表的レパートリー「イカウー」の作曲者でも知られている、沖縄を代表するピアニスト。近年はマキシ・シングル「かまぼこが売れますように」(ピアノ・歌・作曲・作詞)のヒットも話題です。
三線、笛、島太鼓はよなは徹が担当しています。

■アルバムコンセプトについて

子供達が無伴奏で歌った作品を中心に集めた「沖縄のわらべうた」(マルフクレコード)のリリースがありましたが、本作の様に三線とピアノによるアンサンブル、女性3人のユニゾンによるボーカルで構成されたわらべうたの作品集は初めてです。
印象的なメロディーと歌詞を持った沖縄のわらべうたに、シンプルな伴奏とアレンジ、そして透明感溢れるボーカルを加える事によって、 新たなるわらべうたの魅力を引き出したのが本作です。

■録音について

2005年3月後半から4月初旬、沖縄市山里のサードガレージスタジオにて録音。ミックスダウンは東京のワンダーステーションにて行いました。エンジニアは前作カチャーシー・ア・ゴーゴー 同様、伊豫部富治が担当しています。


■収録曲

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1. いったーあんまーまーかいが
八重山地方のわらべ唄。表題の意味は、お前の母さんどこに行ったの。以下の歌詞は山羊の草を刈りに、山羊の大好きな草、畑の若みん葉を、お姉ちゃん連れてと続きます。
2. 花ぬ風車
沖縄では旧暦の9月7日に数え年の97歳を祝う「カジマヤー」という行事がありますが、その時にこの歌が歌われます。行事の際には風車を沢山飾ります。
3. 赤田首里殿内(あかたすんどぅんち・沖縄民謡)
弥勒(みるく)様をお迎えして、豊作と人々の健康をお祈りします。その時に子供たちによって歌われるのがこの曲です。尚、シーヤープと歌う時はほっぺたをつまんで、ミーミンメーでは耳をひっぱって、イーユヌミーは手のひらを指で突いて、ヒージントーは肘をさわります。
4. ウーマクカマデー
ウーマクとはいたずらっ子、やんちゃ坊主の事、カマデーは男の子の名前です。いたずらっ子カマデーの日常を歌い込んでいます。1番は、お日様の下で遊ぶときは、帽子をかぶって行きなさい、木の下で遊ぶんだよと歌われています。
5. 三村踊り(別名:小禄豊見城(うるくとぅみぐしく・沖縄民謡)
さまざまな村の生業が歌い込まれています。一番は、ねーさん達が、そろって布織りの話、模様を織りまちがえるなよ、もとがとれないよと歌われています。
6. いろはうた(作詞:名護親方 作曲:普久原恒勇)
古くから言い伝えられている歌詞に曲を付けた教訓歌です。1番は、人が言う意見は、わが身の宝だと思って、耳を開けてよく聞き、心に留めなさいと歌われています。
7. 大村御殿(うふむらうどぅん)別名「耳切り坊主/みみちりぼうじ」沖縄民謡
泣く子は耳を切り落とされるぞ、ヘイヨー、ヘイヨー、泣かないでと一番は少しおっかない歌詞が歌われています。耳切り坊主は大村御殿の門口に立っているのです。
8. ちんぬくじゅうしい(作詞:朝比呂志 作曲:三田信一)
ちんぬくとは沖縄産の里芋の事、じゅうしいは雑炊の事。1番は、母ちゃん薪がけむってるよ、煙くて、涙がぼろぼろ、ヨシヨシ泣かないで、今日の夕ごはんはちんぬくじゅうしいだよと歌われています。
9. あがろーざ
八重山民謡です。東里(あがりさと)の訛った言い方と言われています。早く大きくなってネ、立派に成人してネと歌われている子守唄です。
10. わったちねー(作詞:ビセカツ 作曲:與那覇徹)
今作の為の書き下ろし新作。沖縄にある習慣で、御先祖様を崇め奉る様を歌い込んでいます。私の御先祖様は歌と三線がとても上手なのです。
11. 童神(天の子守唄)(作詞:古謝美佐子 作曲:佐原一哉)
内里美香のソロ・ボーカル曲、母親が愛するわが子に思いを込めた、深い愛情を歌い込んでいます。泣かないでね、ヘイヨー、ヘイヨー太陽の光を受けてどうか良い子に、どうか何事もなく育ってねと歌われています。
12. てぃんさぐぬ花(沖縄民謡)
てぃんさぐぬ花(=鳳仙花)の赤は爪に染めて、親の教えは心に染めなさいと歌われている教訓歌でもあります。一番内里、二番上間、三番仲村がソロボーカルを取り、三線も彼女達が演奏しています。
13. 永良部子守唄
ラストは沖永良部から子守唄を。泣く子は育つとはいうものの、そう泣いてくれるな、お前がいくら泣いたとて、お前のお父さんもお母さんも野良仕事、私を親と思って、さあおやすみと一番は歌われています。


■よなは徹 プロフィール

1976年、北谷町生まれ。民謡歌手だった父に3才から唄と三線を習う。琉球古典音楽野村流教師、国指定重要無形文化財「組踊」伝承者、全島ナ-クニ-大会優秀歌唱賞を受賞など、古くからの民謡を歌いこなす一方で、ギターやキーボードといった洋楽器の演奏や新しいうたの作曲、そして若い民謡アーチストのプロデュ-ス(神谷千尋等)、津軽三味線奏者とのコラボレーションなど、新しい島唄の世界を切り開く沖縄民謡の次代のホープとして注目される。
2004.6.30ソニーミュージックより津軽三味線の新田昌弘とコラボレーションアルバム「匠」を発売。
2004年12月1日リリースのアルバム「カチャーシー・ア・ゴーゴー」が話題に。
2005年1月15日にはオリオンビールCMソング「北風(ニシカジ)」のシングルCDをリリース。
6月22日には新田昌弘とのユニット「Ra」でアルバムをリリース。
尚、ファースト・アルバムはキャンパスレコードより、セカンド・アルバムはM&Iからリリースされています。